2001年7月29日日曜日

投票してきましたが

参議院選挙に行って来た。どこの党に投票するのか迷ったが最終的には民主党を選択してしまった。小泉首相になって政治的空気は変革したものの、彼の唱える論点で以下が不明確であることと、政治的な健全性と対抗勢力(自民内ではなく二大政党という意味での)を保つという意味である。 

小泉首相の論点で気になるのは、以下の部分である。
  1. 痛みを伴う構造改革は理解する(野党も理解している)が、それを実行するためのセーフガードが不明確、5年間530万人(だったっけ?)の雇用の創出という考えの不透明さ。また、痛みをどこの業種に向けるつもりなのか、不良債権処理についても党内で一致しているかが見えない点。(不良債権は大手ゼネコンと流通だと言い切る人もいるが)
  2. 靖国問題や教科書問題における近隣アジア諸国に対する、歴史認識の甘さと外交感覚の幼稚さ。
  3. 京都議定書に見られる優柔不断と対米追従型外交のあり方に対する疑問。
  4. アメリカのMD構想に対する政府方針(対米協力)に対する疑問(私はブッシュのMD構想を支持しない)
  5. ひいては憲法9条と周辺事態に関する見解への疑問。

郵政の民営化や道路特定財源などについては、どんどん進めていただきたいが、どちらかというと瑣末的な事項のように思える。自由党の小沢氏が唱えるように、これらを含めたもっと大き問題が横たわっている。「構造改革」は重要だと思うことには変わりない。 

民主党がその全てに明快であるのかということでもない。民主党だって小泉首相への対応は何度か変わった。変革を唱える彼らでさえ自分たちの機軸を示しきれていないという印象だ。
しかし、小泉氏は「自分を選出した自民なのだから、私の唱える政策は自民も支持している」と言うが、これにも疑問がつくのだ。今の自民ではやはり将来の日本は成り立たないと思うのである。 

小泉政権になってからの景気と株価の低下は今のところ判断材料にはなっていない。具体的施策が施されていないのだもの、景気がよくなろうはずがないではないか。竹中蔵相だって、一時的に悪くなることを肯定していたはずだ。 

小泉内閣自体には、小泉首相と田中外相の人気で持っている雰囲気だが、二人に共通した協調性のなさと公私の発言の混同という、政治家としての資質を問われる部分が多く、危うい印象を受けざるを得ない。個人的には二人の政治家の登場には活目すべき点はあるもののだ。
さて、皆さんはどこに投票しただろうか。

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