2002年6月17日月曜日

高木綾子のインタビュー記事

��6日の北海道新聞の「21世紀 人」で、フルーティストの高木綾子が登場していた。高木綾子といえば、J・クラシック界(レコード会社の付けた名前だろうが)を代表するプレーヤーで、テレビCFやたけしの誰でもピカソなどにも出演しているため、クラシックに馴染みのない人でも、顔くらい見たことがあるかもしれない。

彼女の吹く笛は、独特の芯があってゾクリとする魅力があるのだが、そんな彼女が今考えていることは、「いろいろな楽器の音色を、フルートだけで表現できるようになりたい」ということだというから、少し驚いた。「曲を演奏していて、フルート以外の楽器が欲しいと、切実に思う」「フルートだけで、いろいろな楽器の音色を吹き分けるような技法があるのではないかと考えている」と続けている。

以前に、フルートオケの音色についての限界について書いた。フルート単体の音というものも、力強さや邪悪さなどの点で聴き劣りがすると思うことも確かにある。逆にそこが魅力ともなっていると思うのだが「フルートの音色をクラリネットとかオーボエの音色に自由に変化させて吹いてみたい」と彼女は考えているのだ。フルーティストは自らの音楽を追及しながら、楽器を選びそして改良を重ねてきている。

その試みがどういう結果として結実するのかは分からない。しかし、興味深いテーマを目指して新たな可能性を探っていることには着目しておきたい。そんなことを考えながら、彼女のCDでも久しぶりに聴いてみるのも悪くはない。


0 件のコメント:

コメントを投稿