2002年10月23日水曜日

【風見鶏】「N.Y. Times to buy Post's 50% share of IHT」

10.23 International Herald Tribune

23日の朝日新聞朝刊(2面)でも報じられていたが、パリに本拠を置くインターナショナル・ヘラルド・トリビューン(以下IHT)が100%ニューヨークタイムズ(以下 Times)の子会社になることになった。ワシントンポスト(以下 Post)が所有していた残り50%の権利を全て買い取ることにしたという。

今までは、IHTは独自の記事と、Times と Post の記事を掲載していた。世界的な新聞社にとっては、どこと記事を提携するか、あるいはどこと提携して自社の記事あるいはオピニオンを掲載させるか、ということは戦略であるらしい。IHTの子会社化はTimesの世界戦略のひとつであるらしい。

IHTの記事からは、Post と Times が水面下で、様々な駆け引きを行いながら今回の結果に導いたことを説明しているが、経営に関し、PostとTimesでの対立があったようだ。(PostとTimesのIHTとの関係は1960年代後半から続いていた)

気になるところは、TimesのIHTに対する経営関与とともに、IHTのオピニヨン誌としての独立性である。

IHT誌の記者であるPeter C.Goldmark Jr.は以下のように述べている。

"A change in ownership is intended," Goldmark said in a statement. "But there will be no change whatsoever in our commitment to quality, independent journalism. That is what we are, that is what we stand for, and that is what we shall remain."

またIHT誌の編集長 David Ignatiusは以下のようにも述べている。

he hoped the Times would maintain the IHT's role as an international newspaper. "The IHT is a great paper with a long history and a devoted readership," Ignatius said. "I hope the Times will respect the paper's traditions, its dedicated employees and its loyal readers."

我々の感覚からすると、新聞社が他の新聞社を100%子会社にするというのは、系列を除けば違和感を感じるが、Ignatiusは IHT の戦略について以下のように述べている。

The IHT's strategy in recent years has been to combine the strong journalism produced by its parents with reports from its own network of correspondents and stringers. The goal was to produce a newspaper that "spoke with an American accent," according to Ignatius, but maintained an international perspective.

ちなみにIHTは、日本では朝日新聞と記事の提携関係にある。日本では「朝日ヘラルド」という英字新聞が出版されていたはずである。

HIYORIみどり 「でどういうことなの? IHT誌がTimesよりの意見に傾きやすくなるてこと?」

KAZAみどり 「そんなこと聞かないでよ、IHTとかTimesをウォッチし始めてまだ10日も経っていないんだから! そろそろ忙しくなってきたんで止めようと思っていたら、この記事だったわけよ」

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