2004年1月10日土曜日

ザ・ベスト・オブ・マリア・カラス

CALLAS LA DIVINA

●プッチーニ:ある晴れた日に(蝶々婦人)●ビゼー:恋は野の鳥(カルメン)●ガタラーニ:さようなら、ふるさとの家よ(ワリー)●ロッシーニ:今の歌声は(セビリャの理髪師)●ベルリーニ:清らかな女神よ(ノルマ)●サン=サーンス:あなたの声に心は開く(サムソンとデリラ)●ヴェルディ:慕わしい人の名は(リゴレット)●花から花へ(椿姫)●グノー:私は夢に生きたい(ロメオとジュリエット)●プッチーニ:私の名はミミ(ラ・ボエーム)●モーツアルト:あの恩知らずは約束を破って(ドン・ジョバンニ)●マスカーニ:ママの知るとおり(カヴァレリア・ルスティカーナ)●ボンキエルリ:自殺!(ジョコンダ)●プッチーニ:お父様にお願い(ジャンニ・スキッキ)●この宮殿の中で(トゥーランドット)●歌に生き、恋に生き(トスカ)

以前にも書いたことがあるが、私はベスト版とかオムニバス版はあまり好まない。どうしても全曲を聴きたくなるし、全体あっての部分であると考えるだけに「おいしいところ」だけを取ったというような構成に馴染めないのだ。そういう偏狭な態度がレパートリーを狭めているのではとも思い、まあ年の初めだからと軽い気持ちで購入した。

マリア・カラスのベスト版とのことだが、日本語解説を読むと「舞台で歌わなかった役のアリアが半数近くを占めて」とある。オペラ門外漢の私には、それさえも「そうなのか」と思って読みながらカラスの歌声に聴き入った。amazonのレビュでは「もしあなたがマリア・カラスにまつわるすべての大騒ぎの背後にある理由を知りたいのなら、このCDを買いなさい。(中略)このCDは16人の女性を訪れるようなもので、彼女たちはすべて興味深く、全員が偉大な歌手なのだ!」とある。

果たして私は、これがカラスの歌声と意識して聴くのは、おそらく初めてなのだろうと思う。印象としては、決して転がるようなソプラノの美声ではなくことに驚いた。むしろメゾ・ソプラノのような声質をひきずっている。それゆえにというのだろうか、独特の存在感と迫力を聴かせてくれる。歌声の背景から、何かが迫ってくるかのようだ。

全部で16曲収録されているが、思いの他の満足を得ると同時に、やっぱりカラスは実演で聴いていたら魅せられているのだろうなと思わせるものの片鱗を感じることができた。