2004年4月24日土曜日

ロジェストヴェンスキー/チャイコフスキー交響曲第4番









  • 指揮:ロジェストヴェンスキー

  • 演奏:レニングラード・フィル

  • 録音:1971年9月、Royal Albert Hall, Live



1971年9月9日のステレオ・ライヴ録音で長く廃盤となっていた録音の復活盤です。


池袋HMVでバロックものでもと物色していましたら、とてつもない音楽が店内に鳴り響いています、下品とかなんとかを通り越して騒音に近い音楽です。仰天してカウンターに行って何が鳴っているのかと確認したら、この演奏でした。手に取ったシャルパンティエのCDを思わず棚に戻してしまいました(笑)

1971年9月9日のステレオ・ライヴ録音で長く廃盤となっていた録音の復活盤です。

池袋HMVでバロックものでもと物色していましたら、とてつもない音楽が店内に鳴り響いています、下品とかなんとかを通り越して騒音に近い音楽です。仰天してカウンターに行って何が鳴っているのかと確認したら、この演奏でした。手に取ったシャルパンティエのCDを思わず棚に戻してしまいました(笑)


ほとんど「バカじゃないのか」と思うほどの演奏です、凄まじきは第四楽章。フィナーレの音が未だ鳴っているのに、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールの観衆は歓喜と怒号を抑えることができないでいます。


もともとチャイ4の第4楽章は明るさとお祭り騒ぎの曲なのですが、ホールの底が抜けてしまうのではないかという強烈な音響から始まる演奏は、CDという固定された媒体を通しても「ブッ飛び」具合が伝わってきます。第四楽章中間部(5分40秒)で大打撃と休止が繰り返されるとこなどは、シンバルとティンパニとチェロの背板で脳天をぶん殴られたような迫力です。


金管も打楽器も弦楽器も、こんなに粗々しくも強烈な音を出せるものなのかという、一つの限界にまで達してしまっている演奏と言えるかもしれません。トロンボーンなど音が割れる寸前です(というか既に割れているかもしれない)。粗々しいだけならばそれほど感心しないのですが、憂愁を込めて歌うところも、重厚な音響に支えられていてなかなか聴かせてくれます。


落ち着いて聴き返してみれば、一楽章の悲愴さと暗さと重さも凄まじい、鬼気迫るものを感じます。もはや個人の苦悩などというものよりも、抗うことのできない狂暴性や残酷さまでも感じます。しかしここでも決して演奏が雑なわけではなく、木管が優しげにテーマを歌うところの裏の歌わせ方やピアニッシモの表現など、なかなかです。


��Dの解説では"The Times"に掲載されたAlan Blythのレビュを紹介していまして、最初の三つの楽章についてのレビュは以下のようなものでした。


Rozhdestvensky seemed determined to divest the work of its usually rhetorical and melodramatic connotations and give us the music for its own sake. The results were like the spring-cleaning of a picture:all the detail came up fresh and clear so that the preconceptions engendered by the venner of generations could be dismised from the mind."


それにしてもやっぱりこの演奏は第四楽章に尽きることは否定できず、録音の質がそれほどよくはありませんが、現代では決して望むことのできそうもない異常なハイテンション演奏(HMV評)を楽しみたいという方には(たぶん)お薦めできます。


同時収録は、ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番(60年)ですが、こちらは未聴ですのでレビュはいつかまた。


HMV レコメンド HMVの評価 9


ロジェストヴェンスキー&レニングラード/チャイコフスキー第4番
1971年9月9日のステレオ・ライヴ録音。以前にBBC RADIO CLASSICSレーベルから発売、廃盤となって久しかった異常なハイテンション演奏が嬉しい復活。

 時、世界的にも最強の精鋭集団だった「鉄壁の」レニングラード・フィルが冷徹なボス、ムラヴィンスキーの手をはなれ、いつもの演奏会とはまったく異なるロジェヴェンの派手な芸風を得て、旅公演で燃えに燃えまくった貴重きわまりない記録です。

 第1楽章冒頭から濃厚ヴィブラートで咆えるブラスに仰天、広大に設定されたダイナミクスによって極限まで拡大された情感が、緩急自在に振幅するさまには絶句です。

 第4楽章はもう滅茶苦茶にモノ凄く、作曲者自身もこの楽章を「鳴り物入り」と評していたそうですが、そのことをここまであからさまに示した演奏もまたとないでしょう。

 この興奮に、聴衆も最後の和音が鳴っている間から雄叫びのような喝采をあげ始めるは、会場中に口笛は飛びかうは、もう大変な騒ぎです。

 併録のショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番は、以前同じレーベルから限定発売されていたものと同一で、こちらも嬉しい復活。1960年のモノラル・ライヴながら良好な音質で、ロストロポーヴィチ壮年期の凄演を味わうに何ら不足ありません。