2005年1月8日土曜日

レクサス・ブランドのエントリーについて

成熟した産業、あるいはコモディティ化した産業において、他社との差別化を図ることの難しさは、マーケティングや開発、営業の最前線に籍を置いていなくとも、毎日身にしみて感じている人も多いと思います。

擬藤岡屋日記にエントリーされていたMisleading ~ Lexus in the U.S.は興味深く拝読いたしましたが、私が一番注目した点はココ。





  1. それまでのカー・ディーラのイメージを一新するような豪華な内装の店舗と洗練された接客を教育されたスタッフ。

  2. 時に顧客と接触するメインテナンス作業員の制服(所謂つなぎ)は1日2度着替えさせる。

  3. 週末には無料洗車サーヴィスを実施し、その際にはフリー・ブレクファーストを提供。

  4. 顧客に代車を提供する必要がある場合には、レクサスの最高級グレードを提供。

  5. シカゴのレクサス・ディーラでは顧客がオヘア空港の朝一番機の搭乗前に車を預けられるように、朝5時からメインテナンス工場をオープン。

  6. レクサスの中古車としての価値を維持するため、周辺地域の中古車ディーラの在庫に目を配り、中古のレクサスが市場出た場合はレクサス・ディーラが即座に買い取りメインテナンスを施し自ら販売する。




企業は何を売るのか、商品とともにサービスにおいて顧客満足を獲得し付加価値を付とするということは、分かっているようでいてその実できてはいないことが多いと思います。中国に売却して話題になったIBMのPC部門の責任者は「安値で業界一ではなく、顧客満足で業界トップを狙う」とどこかに書いていました。


顧客が何を一番求めているかは、机に座っていては一生分かりません。企業には現場からの顧客体験を分析し戦略へと変えるスピードと柔軟性が求められます。


古くて新しいテーマですが、私の属する業界においても、安値戦争だけではない最後の生き残りの鍵があると思っているのですが、現場の声のフィードバックは大きなうねりとはまだなりません。

また、レクサスの成功の一因である、新富裕層にターゲットを絞ったマーケティング戦略、徹底したブランド・マネジメントによるブランド・エクイティの獲得など、研究すべき点は多い事例でしょう。日本も二極化してゆくなら(良い悪いは別として)、セグメントの再構築だって必要なわけです。