2005年11月17日木曜日

キーシン/ベートーベン:なくした小銭への怒り


「失われた小銭をめぐる興奮」あるいは「なくした小銭への怒り」というタイトルのベートーベンの作品。モーツアルトの「俺のケツを舐めろ」K.233などと並んで"変なタイトルの曲"として有名です。


キーシンのシューマンのアルバムに入っていたのですが、今まで気付かずにいました。改めて聴いてみますと、最初から最後までが、早いパッセージによる技巧的な曲であり、激しさの中に音の驚くべき変化も認めることができ、聴き方によってはちょっとキてしまっているとも受け取れる曲です。最近の業務の忙しさで私もキレかけていますので、こういう曲を聴くと何だかスッキリします、繰り返して数度も聴いてしまいました(笑)


どうしてこのような題名が付いたのかは分かりませんが、怒りというよりは「う"~っ!」と頭をかきむしるような悔しさとでもいうのでしょうか(笑) 快活さなのか怒りなのか良く分かりませんが過剰なまでの表現はすさまじく、この超絶技巧的な曲をキーシンは、おそらくはイレイザーヘッドのような頭を一つも乱すことなく正確にしかも驚くほどの見事さで弾ききっているようです。



Evgeny Kissin

Beethoven Rondo a capriccio Op.129 "Rage over a Last Penny"

Evgeny Kissin(p) 1997.8 BMG 09026 68911 2