2006年1月6日金曜日

ジャック・ウェルチ:勝利の経営



この歳になるまで、あまりビジネス関係の本には親しまないできました。バリバリのビジネスマンを目指すつもりはないし、自らの行動指針を求めてマニュアル本を求めるくたびれたサラリーマンになる気もない。ビジネス書なんてと斜に構えるところもあって、今までも、まともな本など読んでいなません。


しかし休み中に、少し考えておきたいテーマがあったので書店に行ったところ、山と詰まれた「黄色い本」が目にとまった次第。GEのCEOであったジャック・ウェルチが表紙に微笑むを本書を手にし、期待もせずにパラパラと立ち読みしてみたところ、ガンと頭をぶたれたような思いを味わってしまいました。





勝つためには何をすればいいのか?


それに答えるのがまさにこの本だ。勝利の法則。これ以外のテーマだったら二度と本を書こうなどと思わなかったことだろう!

なぜなら、勝利することは最高だと思うからだ。単に「よいこと」ではない、「最高なんだ」。

(はじめに P.12)


おお、何と明確な考え方でしょう、一点の曇りもない。世の中、そんなに単純な「勝利者の哲学」ばかりじゃァあるまいに、勝つ企業があれば負ける企業もあるのも世の道理、などと思う疑念を全く吹き飛ばすほどの強力なパワーをここから感じました。「勝利の方程式」みたいなマニュアライズされた愚書の類でないことは一読のもとにわかります。


続いてPART 1の最初で、ミッション(経営理念)とバリュー(行動規範)の話になります。ちょっと我慢してつき合って欲しいとウェルチは呼びかけますが、この章には彼の行動原理が痛いほどに示されています。それは本書に貫かれている原理で、まさにビジネスを愛する人ならば、その具体性にビシッと鼻ヅラを打たれたような気分(P.23)になってしまいます。


全てのページが具体的で、しかも傾聴に値するものです。特に「戦略」を実践するための三つのステップ五つのシートは、そのまま切り取ってノートか手帳に貼り付けておきたいくらいです。しかも全ページ、ユーモアにあふれていてワクワクするほど面白い!


アメリカ人も一部の日本人と同じようにワーカホリックで、家庭よりも仕事を優先している姿も書かれており、やっぱりそうかと納得すると同時に、その点においてはウェルチもひと時代前の経営者なのか、と思ったりもしますが、だからといって彼の素晴しさや名誉が損なわれることはありません。


おそらくは、仕事が好きな人もそうでない人も、企業勤めに迷っている人も、経営者もそうでない人も、人生の多くの時間をかけている「貴方の仕事」を見直す意味でも、一読の価値はあるかなと・・・。