2006年7月12日水曜日

東京藝術大学:モーツァルト管楽シリーズNo.2


藝大の奏楽堂で、金昌国さんのレクチャーと幾つかの協奏曲を聴いてきました。



  1. レクチャー「通説に挑む」 モーツァルト フルート曲の真実ほか
  2. ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495(大野雄太=新日本フィル)
  3. フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313(高木綾子=説明不要)
  4. オーボエ協奏曲 第1番 ト長調 K.314(K.285d)(小畑善昭=藝大助教授)
  5. 4つの管楽器のための協奏交響曲 変ホ長調 K.297B


  • 日時:2004年7月8日 13:00 東京藝術大学奏楽堂
  • 指揮:金昌国(藝大教授) 東京藝術大学有志オーケストラ
  • 真田伊都子(ob=日本フィル主席)、村井祐児(cl=藝大助教授)、河村幹子(fg=新日本フィル主席)、守山光三(hrn=藝大教授)



私の目当ては(当然ですが)フルーティストの高木綾子さんであります。高木さんの感想はエントリを改めることとしまして、それ以外の感想を簡単に書いておきましょう。


金教授のレクチャーの持ち時間は2時間。先生もおっしゃっていましたが、語り足りないくらいのようでしたね。フルートとモーツァルトが好きで好きでたまらなくて、「モーツァルトとフルートの関係を裂くような発言には猛然と反発したくなり、膨大な時間を費やして反論のための研究をしてきた」と言う金教授の熱意には脱帽するばかりです。最近手術をなさったとかで、まだ唇などが荒れたままで笛が吹けないのだそうです。そういえば(写真などと比べると)随分痩せたのでしょうか・・・。指揮の途中で指揮棒を落としておられましたが、今後も元気で活躍されることを祈るばかりです。


演奏会の最初は、2005年の日本音コン ホルン部門第1位、まさに日本を代表するホルン奏者 大野氏によるホルン協奏曲。丁寧で柔らかなホルンの音色から奏でられる音楽は、至福の時間を提供してくれました。ホルン奏者がこんなに格好いいものだとは、今の今まで知りませんでした。


オーボエ協奏曲は新日フィルの主席オーボエ奏者でもあった小畑氏による演奏。音楽演奏というものは人柄がにじみ出るものである、とつくづく感じました。表情が少し硬い印象を受けましたが、演奏は非常に温かみのあるもので、とても幸せな気持ちにさせてくれるものでした。カデンツァもさすがに百選練磨のプロですね、聴きごたえのある演奏でした。


最後の《管楽器のための協奏交響曲》は、モーツァルトの真作かどうかアヤシイとされている作品です。モーツァルトを愛する金教授は「モーツァルトの作品と信じて演奏します」とレクチャー最後で述べたように、素人的にはモーツァルトの作品でないと言われても真偽の程は分からない。それでも曲を聴いていますと、他の3曲の生き生きとした音楽に比べて、どこか平板な印象が拭えない印象も受けるのは先入観のなせるわざでしょうか。


��人の管楽器奏者の中では、音色の点においてもオーボエの真田さん(左写真)が群を抜く表現力でしたね。小畑さんのオーボエよりも更に明瞭で明るい音色には惚れ惚れしてしまいました。今でも演奏する姿が脳裏に浮かびます、決してビジュアル面だけでの評価ではありません。


ということで、次は高木綾子さんの演奏の感想に続きます。