2007年12月24日月曜日

デ・ニース追記


kimataさんはデ・ニースを「華」ではなく「花」と評しましたが、間違いなく彼女は生まれながらにしてスターの素質を有しているように感じます。CDを一聴して人をひきつけてしまう能力、またはオペラの舞台で観客を虜にしてしまう魅力。それは本当に「一瞬」のことで、人は彼女に魅入られてしまったことにさえ最初は気づかないかもしれません。場を一瞬にして自分のものとしてしまう能力こそが、スターとか一流のソリストに見出されるものです。


そういう意味からはお嬢さん芸を思わせる「花」よりもむしろ「華」が適切という気もします。しかしそれでも「花」と書きたい欲求も抑えることが出来ないほどに、彼女の歌声は瑞々しい。歌う空間にパッとばかりに花びらが舞い上がります。それは彼女の鍛錬された歌唱力のなせる業で、そのパワーには驚きさえ感じます。


芸術的な深みという点では十分とは言えないかも知れません。しかし、こういう才能が年齢と経験を重ねることで、どのように変化をしていくのか、楽しみな演奏家です。