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2021年2月19日金曜日

Florent Boffard でベートーベン からベルク、シェーンベルクのピアノ曲を聴く

フローレン・ボファール(Florent Boffard)の新盤を聴いてみました。



  1. ベートーベン:ピアノ・ソナタ第23番へ町長 Op.57「熱情」
  2. ベルク:ピアノ・ソナタ Op.1 ロ短調
  3. ブーレーズ:ピアノ・ソナタ 第3番

フローレン・ボファードは主に現代音楽を演奏するピアニストとして活躍。ラ・フォルネ・ジュルネ・ジャパンにも来日しているので、知っている方も多いでしょう。

この盤では、ベートーベンの超有名ソナタ「熱情」に始まり、ベルク、ブーレーズと続きます。解説によりますと、この選曲は「ウィーンからパリへ、2つの文化的観点からみた1世紀にわたる西洋音楽音記録」と述べています。

それぞれの作曲年をみてみますと、ベートーベンの「熱情」は1803年、ベルクのピアノ・ソナタ Op.1は1907年作曲で1911年に出版、ベルクがシェーンベルクのもとで作曲をしていた時代の作品で単一楽章の曲です。ベルクのピアノ曲は数曲しかないので貴重な曲です。新ウィーン学派のブーレーズのピアノ・ソナタ第3番は1957年の作曲で、本来は5つのFormantからなるもの。ここではFormant3のConstellation、Formant2のTrope、Formant1のAntiphonieが演奏されています。

こういう構成でなければ、ベルクはまだしも、ブーレーズのピアノ曲に接することはないかもしれないです。やはり「偶然性の音楽」「管理された偶然性」というのはよく分かりませんわ。

ベートーベンの「熱情」は、ボファードの演奏は最初はゴツく感じたものの、緩徐楽章などは一音一音が丁寧綺麗です。終楽章も余計ななタメもなく、それ故に余計な感情も入れずに、曲のラストも感傷を振り切るかのように疾走して終わります。

続くベルクは壮大なソナタで、ボファードのタッチが合うようです。アルバムで一番興味深く聴けました。

ブーレーズな至ると、音としての物語が完全に解体といいますか、崩壊してしまっているので、やはりどこに身を置いて良いのかわからなくなります。何度か頑張って聴いてみましだが、こういう音楽は知とか理で理解できたとしても情の部分でついていけないなあと、改めて思うのでした。

FlorenBoffardのピアニストとしての経歴は以下を参照。

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