立花隆氏の解読「地獄の黙示録」を読んで、どうしてもフレンチ・プランテーションのシーンが入っている特別完全版が観たくなってしまいDVDをゲット、二日間かかって(202分もある)ようやく観終わりました。台風が去った後のべたつくような夜が、さらにムシムシした感じになってしまいました。
いやあ、それにしても長い!長いのですが、観ていると全く目が放せないのですよね。改めてよくぞこんな映画作ったものです。
配役も改めて確認しますと、ウィラード大佐(ロバート・デュバル)に任務を与えるシーンでは、ルーカス大佐としてハリソン・フォードが出演していたのですね。また立花氏に指摘されて気付きましたが、戦場シーンでカメラを持って撮影しているカメラマンは、コッポラ自身なのですよね、結構笑えます。
そういったトリビアな話題はさておいても、この映画のテーマを「戦争の狂気」「欺瞞」「恐怖」などというような、分かったような言葉でくくってしまうのは性急なような気がしてしまいます。「狂気」や「欺瞞」は、話題になった戦闘シーンや「機関銃を浴びせて手当てする」というような矛盾を持って指摘することは簡単なのですが、それらは人間の持つ二面性と合わせて、単純には語れない問題のような気がします。
新たに挿入されたフレンチ・プランテーションのシーンでも、「殺すあなたと愛するあなた」「ケダモノなのか神なのか」と未亡人が亡夫のことをウィラード大佐に説明するところがあります。戦争においては、その二面性の中で揺れ動くのが普通の人間なのでしょうが、それを克服し超越しようとしたのが、カーツ大佐であったのかもしれません。
まあ、いずれにしても立花氏の本を読んだばかりなので、彼の解釈に引きずられてしまいがちなのですが、細かく見るほどに色々なことを考えさせてくれる映画ではあります。
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