以前紹介した「Half Note」というジャズバーで、ボーカルの宮田あやこ さんと ピアニスト豊口 健さんのデュオがあると知り聴いてきた。クラシックな話題ではないが、まあせっかくなので雑記帳に書きとめておきたい。
宮田あやこさんは、札幌を代表するボーカリストで、現在も「Fantasia」という店で豊口健さんらと演奏をしている。Half Noteでの演奏は、「Vocalist 3 Days 」という企画で、私の聴いたのは最終日であった。
宮田さんの歌声は、非常にソフトで、チャーミングで、あたたかく、そして力強い。
「 限りなく心温かい!魔法のような宮田あやこさんの ミラクルヴォイスは大人のための極上の子守り歌」という彼女の紹介文も豊口さんのものだろうか? ジャズシンガーの多くを知っているわけではないので、誰に似ているという表現は難しいのだが、私は最初の一声を聴いたとたんに、あやこマジックにかかってしまうのだ。
彼女のうたをジャズと分類してしまうにはすこし抵抗がある。というのも彼女の歌のキャパシティーはジャズという限定された分類では納まらないような魅力があるからだ。彼女は、心の底から歌が好きなんだと思う。歌を聴いているだけで、さまざまな情景が心に沸き起こり、かなしくなったり、なんだかうれしくなったり、そんな演奏を聴かせてくれる。
歌う合間に「私の歌を聴いて、始めて聴く歌であっても、なにか昔のことを思い出したり、いろいろな情景が浮かんだり、皆さんの奥にあるものを引き出せたらと期待しながら歌います」と語る彼女。
一方、豊口さんのピアノも、これも彼女に言わせると抜群とのこと。
「トリオなどで歌うのと違い、ピアノとのデュオの場合、ピアニストはベースの役割もドラムの役割もしなくてはならない。えてして旋律線だけ弾いてしまいボーカルが歌いにくいピアニストもいるが、豊口さんは非常に歌いやすい」というようなことを語られていた。「歌をしらないと、ボーカルのバックピアノはできない、豊口さんもきっと歌が好きなんだと思います」とも。
宮田さんと豊口さんの関係もずいぶん長い、阿吽の呼吸で始まる曲は、ほんとうに見事に響いてくる。ひさびさに、ほっと一息つけるひとときを与えてくれた二人に感謝(^^)
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