ピーター・ドノホー Peter Donohoe(1953-)の弾く、ブゾーニの作品集を聴きました。ブゾーニはドイツ系イタリア人の作曲家であり、バッハ作品の編曲版などが一般的には有名です。
マルク・アンドレ・アムランが弾くブゾーニのピアノ協奏曲というのがhyperionにあり、かつて感想を書きましたが、曲と演奏に、ずいぶんとたまげたものです。さすがにアムランだなと。
本アルバムのドノホーは圧倒的なレパートリーを誇るピアニストで、サイモン・ラトルお気に入りのピアニストの一人であったとか、解説によると「音楽性、スタイルの多様性、圧倒的なテクニックが高く評価」されているイギリスのピアニスト。自らの演奏家としてブゾーニの作品に強く影響されており、ブゾーニに対する思いも強いようです。
この盤はCHANDOSによるもの。こういう体育会系ピアニズムというのは、若い時は良かったけれど、還暦すぎる年をすぎるとどうなのかしら、と思って聴き始めてはみたものの、音楽性とか理屈以前にやっぱり凄いものは凄いなあと。ピアノはこうぢゃなくては!みたいな気になってしまいます、まさに悪魔的。
カルメンの主題の変奏曲など、もはやジョークの域か。トッカータBV29に至っては、シャコンヌと同様、圧倒的な音塊の前に平伏すしかなし。
スカッとしたい時、ガツンと何か聴きたい時、肉食ってパワー余っている時などに、また聴き直してみます。
- トッカータ BV287
- 悲歌集 BV249、BV252〔転機のあとに、イタリア風、わが魂は汝に望みを託す(コラール前奏曲)、トゥーランドットの居間(間奏曲)、夜のワルツ、できごと(夜曲)、子守歌〕
- ソナチネ第6番 -ビゼーの《カルメン》に基づく室内幻想曲 BV284
- トッカータ BV29(J.S.バッハの《トッカータ、アダージョとフーガ》 BWV564のトランスクリプション)
(参考)
- ピーター・ドノホーの圧倒的な技巧が冴える!ブゾーニのピアノ作品集 TOWER RECORDS
- ブゾーニ 『ピアノ作品集』 気ままな生活
- アムランのピアノ バーミンガム市響による ブゾーニのピアノ協奏曲 Clala-Flala
- ピーター・ドノホー Wikipedia
- Peter Donohoe Ongaku Musou
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