2004年11月24日水曜日

マイケル・デル:デルの革命

パソコンのダイレクト販売を行っていることで有名なデルの創業者が、自らのビジネスに対する考え方を書いた本。世界で成功するベンチャー起業者というのは、小学生の頃から才気あふれていて、一般のヒトとはやっぱり違うのだなあと思い知らされる本でもあります。


本人の資質は別としても、現代における経営やビジネスマンに対する示唆も多く、私としては大変面白い本でした。




デルのビジネスモデルがダイレクト販売によるSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)の確立であることは誰でも知っていますが、それは、デルの最大のポリシーである「顧客重視」という点からの当然の帰結だと書いています。従って、顧客のためにならない製品開発はやらないという判断も、昨今のプロダクトアウトからマーケットインへという潮流をみるまでもなく21世紀に生き残る企業像を示しているといえましょう。


会社は株主(オーナー)のものであり、株主利益の最大化が会社の目的とするのも、当たり前と言うには当たり前すぎる主張なのですが、日本の企業を見ていると株主利益など無視した経営をする企業も少なくなく、大企業であろうと未だに持ちえていないカルチャーであると思わざるを得ません。


経営判断をデータを用いて行い、例えば小売販売チャネルからあっさり撤退しダイレクトモデルという戦略を先鋭化させるという判断も見事。ROIという言葉は知っているものの、適切な経営データをもとにした判断という点では赤子のような私の勤めている某企業など、デルの爪の垢でも煎じて飲んでもらいたいものだと、つくづく思うのでした。


デルは起業以来、いまだかつて見たことのない高い成長率(業界成長率より高い成長率)と高利益率を確保しつづけていますが、会社としての体脂肪率は極めて低く、ポリシーもシンプルである点、企業経営者ならば見習うべき点は多いと思うのでした。


創業者自らの本なので、手前味噌もあるとは思うのですが、堀江某の本よりはよっぽどタメになるかなと・・・