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2008年2月21日木曜日

モネとゴッホが見つかったようです!

盗まれた4点のうち、モネとゴッホの2点が見つかったようです。2点は傷もなく良好な状態とのこと。CNNによりますと、

A parking lot attendant at the Psychiatric University Hospital in Zurich found the paintings Monday afternoon in the back of an unlocked white car, police said.

It was not clear how long the car, an Opel Omega with stolen license plates, had been parked on the lot, police said.

"The two paintings, worth about 70 million francs($64 million), are in good condition and are still protected by the original glass covering," police said in a statement.

とのことですが、これ以上の情報は今のところネット上にはなし。お目当てはセザンヌだったんでしょうか・・・?

2007年10月12日金曜日

モネ損傷事件 さらに続報


モネ損傷事件の続報を追っています。全く個人的な興味です、今後も同様のことを続けるつもりはありません。


さて、若者5名(4名?)が起訴される方向のようです。うち1名は空調会社社員で、美術館への進入方法が分かっていたようです。


事件は本当に予め意図したものではなかったようです。APによりますと、5人は深夜に美術館に忍び込み、警報が鳴り響き驚いて逃げるところを、一人が絵にパンチをくらわせたとのこと。犯行はビデオカメラに収められていました。



The intruders wandered around the museum's ground floor, where the Monet painting was hanging, until an alarm sounded. Before fleeing, one of them punched the painting, officials said.


警報が鳴るまでウロウロしてたっていうんですから、おおかた酔っ払ってウダ話でもしていたんでしょうね。名画のかかっているギャラリーを歩きながら!>なんてウラヤ★シイ!


彼らはフランス刑法でいうところの、"damaging on object of public usefulness"で起訴(preliminary charge)されるとのこと。


Under French law, preliminary charges mean that the investigating magistrates have determined there is strong evidence to suggest involvement in a crime. It gives the magistrates time to pursue their probe before they decide whether to send the suspects for trial or drop the case.


主犯格の男性の罪は3年の懲役と45,000ユーロ(64,000USドル)の罰金だそうで、前科もないようですから、本当に今は反省していることでしょう・・・(;_;)


��月に盗まれた絵は、それにしても、どこにあるのでしょうかねえ。

2007年10月10日水曜日

モネの損傷犯が捕まったようで・・・

モネの絵画損傷の続報です。容疑者5名が捕まったようですね。以外に早い解決のようです。



One of the five being held for questioning gave himself up on Monday and told police the names of his companions after taking fright at the intense media coverage of a break-in that was captured on a security camera.(ABC News)

18~19歳の未成年らしく、お祭り騒ぎの中で酔っ払ってやってしまった、ということのようです。悪ふざけが過ぎたというか、後先を考えられなかったということでしょうか。突発的行動にしては反響が大きすぎました。修復可能で致命的な傷でなかったのが何よりです。


Police sources say statements made so far suggest the intruders had been drunk and did not premeditate the attack on the painting.(ABC News)


美術品に限らず歴史的建造物、貴重な自然など、性悪説を前提として展示あるいは存在していません。しかし、深い考えない悪意により傷つけられているのは洋の東西を問いません。とはいっても、相次ぐ美術品盗難や損傷事件の報に接すると、美術館や博物館の脆弱性が気になるところではあります。防弾ガラス+警備員に阻まれて、2m以上近寄れないというのも鑑賞スタイルとしては最悪ですけど。


Several recent incidents have raised questions over the security of works of art in French museums.(AFP)


え?音楽のサイトなのに誰も興味ないですか? この絵は高校時代から好きな絵のひとつでしたからね・・・、やっぱり気になりますでしょうに。

2007年10月9日火曜日

モネの絵がまたしても憂き目!


またしても、モネの作品が憂き目に合いました。フランスは10月7日、芸術と文化の祭典「ホワイト・ナイト(Nuit Blanche)」が開催中。同時にラグビー・ワールドカップ準々決勝で、ニュージーランドのオールブラックスから全く期待していなかった勝利を飾ったことから街はお祭り騒ぎ。酔っ払った5名(four or five people, likely four boys and a girl)がオルセー美術館に押し入り、モネの「アルジャントゥイユの橋」(今年、国立新美術館で見たばかり!→clala)をこぶしで傷つけたというのです。傷は切り裂かれたように10cmほど。修復は可能とのことです。




Five apparently drunk people broke into the Musee d’Orsay early on Sunday morning and punched a 10cm (4inch) tear in Le Pont d'Argenteuil by the Impressionist painter.


フランスの文化・通信相は破壊行為に心を痛めると同時に罰則の強化を主張してます。



It would be good a thing to increase the sanctions for (people who vandalise) a church, a museum, a monument, because they are attacking our history.


It’s always a heartbreak when an art object that is our memory, our heritage, that we love and that we are proud of is victim of a purely criminal act.



フランスは8月の盗難事件(→clala)といい、美術品関連の事件が絶えないようです。窃盗の場合は、心無い窃盗犯による仕業であったにしても、最終的には美術品に(金銭的)価値を見出しての犯行。美術作品に限らず過去の遺産や芸術作品を破損させる行為は歴史や文化遺産に対する反逆行為です。どちらも憎むべき犯罪ですが、破壊行為は許しがたく。


今回の犯罪がバカ者による度を越した悪ふざけであれば一過性のものでしょう。しかし、それが現在を生きる者の不満の捌け口として成されているのであれば問題は大きい。自分たちよりも芸術作品の方が「大事にされている」と思う気持ちが、もし仮にあるとするならば、これらの反社会的行動の根は非常に深いと言わざるをえません。フランスは移民問題とか内政は日本とは異なります。犯人の若者が、どのような者たちであるのか、事件の背景についも、注目しておきたいところです。

2007年6月29日金曜日

展覧会:「MONET モネ大回顧展」


新国立美術館で7月2日まで開催されている《MONET 大回顧展》に行ってきました。木曜日と金曜日は20時まで開館していますので、会社を定時に退社し18時から警備員に追われて会場を後にする20時過ぎまで、たっぷりとモネを鑑賞することができました。

モネは私が美術部に在籍していた高校時代の、お手本の一人であり、憧れの画家でありました。例えば《かささぎ》(1868-69)の雪景色など惚れ惚れするほどで、この画集のこの絵のページを開いて、自ら雪景色の画題に取り組んだこともあるほどです。あまり有名ではない《ボルディゲラ》シリーズの圧倒的な力強さも色の使い方を含めて随分と画集を食い入るように見たものです。

ですから、このブログでも何度かモネについては言及しています(→展覧会:パリ/マルモッタン美術館展ほか)。今回、モネを回顧するという展覧会で、改めて初期の作品から最晩年の作品まで通して観ることで、モネの多作さと執念のような絵画にかける思いに、ほとほと打たれてしまいました。


今でこそモネは広く人口に膾炙し、日本人のみならず世界の人から愛される画家となりました。しかし、モネの活動時代は彼の画風はかなり前衛的なものであったはずです。彼の画布に刻まれた絵筆の跡は、画家として当然有する確たるデッサン力に裏打ちされた挑戦的なまでの勢いと思い切りの良さ、「光の変化」を追い求める執念が渦巻いているかのようです。

モネのデッサン力と画力は、マネ風の《コーディベール婦人》(1968)年を観ると一目瞭然です。もうひとつ私が注目したのはチケットにもなっている《日傘の女》(1886)をもとに、画商デュラン=リュエルの注文で描かれた同題材の鉛筆デッサンです。この簡素な、そして早描きのようなタッチのデッサンからは、油絵以上に風の動きや空気の香り、輝く光が伝わってくるのです。何かのCFでこの油絵を動かしている作品がありましたが、そんなチャチな細工など全く不要なほどに絵が動いていることに素直に驚きました。

これほど確かな技量と情念の持ち主が、晩年に白内障と診断され、だんだんものが見えなくなっていくと分かったときの焦燥と苦悶は一体どれほどであったか。彼の絵は、1980年代の油の乗り切った時期のものや、睡蓮の連作も好きですが、私はやはり画布に狂ったように絵の具がのたくりうっている1920年代の一連の絵に、またしても慄然としてしまうのです。モネがどのような思いで絵筆を取り、画布に定着させていたのか。絵にまじまじと近づいて、あたかも自分が描くかのように、その筆致を追うにつけ眩暈のような感覚さえ覚えてしまうのです。

良く観ると、《日本風太鼓橋》(1918-24)などの絵のいくつかに、モネのサインがないことに気付きます。これらの絵は、誰のためでもなく、自らを鎮めるために自らのために描いたものなのでしょうか。色は暗いというのとも違う。ヴァーミリオンやクリムソンレーキのような赤を多用した画面。筆致は荒々しく、モネの内面がそのまま表出したかのようでさえあります。あたかも作曲家が交響曲など描くかたわら、ひたすらに弦楽四重奏やピアノ曲を作曲するかのようなバランスの取り方。この時期に、彼は非常に静的な睡蓮シリーズを延々と描いているのです。

とにかく作品数は多いですから、モネ好きにはたまらない展覧会であることだけは確かです。会期もあとわずかです。興味のある方は行って損はしないと思います。

2004年3月15日月曜日

展覧会:モネ、ルノワールと印象派展

Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されている「モネ、ルノワール印象派展」を観てきました。モネが14点、ルノワールが33点、その他印象派のシスレー、ピサロ、スーラー、シャニックをはじめ、エドモン・クロス、ロートレック、ボナール、ヴァイヤールまでを含めた展覧会です。モネとルノワールをこれほど大量に観る事ができたのは初めてで、非常に満足しました。

チケットにある絵はルノワールの《青い服の子供》(1889年)です。これは往年の大女優グレタ・ガルボが愛憎していた作品とのことで、いかにもルノワールらしさにあふれた名品でした。私はルノワールの豊満な女性をモデルにした作風やテーマはあまりル好きではないのですが、それでも彼の愛情にあふれた数々の優しい絵は独特の色彩を放っておりました。


左の作品は《肌着を直す若い娘》(部分)(1905年)ですが、何ともいえぬ肌の輝きが至福の絵画となっています。ちょっと見方を変えると、ティーン向けのグラビア雑誌に載りそうなポーズだなとも思いましたが(失敬)

モネは、「パリ・マルモッタン美術館展」の感想でも書いたとおり私の好きな画家の一人です。この展覧会でも、モネの作品を堪能するおとができました。彼の作品は自然の風景を描いたものがほとんどですが、本当にキャンバスが光を放っているのです、まったく驚くばかりです。展覧会の後、絵葉書や画集を手にとって、彼の絵の光の十分の一も印刷技術では再現できていないのだな、と改めて思いました。

この展覧会で気の利いているのは、例えばルノワールとモネが同じ題材を描いた作品(キャンバスを並べて描いていたのだとか)ですとか、ピサロやシスレーの同じモチーフを描いた連作を並べたりとか、印象派の特徴をそれぞれの画風の中で比較して展示しているところです。


上の絵は左がルノワール、右がモネの作品でアルジャントゥイユの鉄橋を描いたものです(1873年)。ルノワールの風景はそんなに多いわけでありませんが、両者の画風の違いが如実に出ており興味深い作品でした。

モネの作品はおなじみの睡蓮も3点ほど展示されておりましたが、初期の頃の作品から晩年の作品まで、またヴィエネチアでの作品なども含まれており、モネの変遷を知る上では格好の展示でした。「パリ・マルモッタン美術館展」のような最晩年の抽象的な絵はありませんでしたので、モネのファンであれば、二つの展覧会に足を運ぶ必要があるかもしれません。

シスレーやピサロの絵もよかったのですが、印象派の絵画を観ていて、展覧会に訪れる人は皆口々に楽しげに絵を見て語っています。ある意味で、絵画がもっとも幸福な時代であった頃の作品であるのかと思ったのでした。今更西洋名画をありがたがって鑑賞するというのも、現代においていかがかと思う方もいるかもしれませんが、至福の絵画たちに接することは決してムダではないと思います。

2004年2月9日月曜日

展覧会:パリ/マルモッタン美術館展


東京都美術館へマルモッタン美術館展を観て来ました。本展覧会では印象派のクロード・モネと、日本ではあまり知られていない画家であるベルト・モリゾの作品を一挙に見ることができました。

印象派のクロード・モネは非常に有名ですし、高校時代には彼の絵に心酔して画集を数種類そろえるほどでしたが現物をこれほどたくさん観るのは今回が初めてでした。

モネの絵は絵葉書は勿論、お皿になったりテーブルクロスになったり、本当にあちこちで溢れていますし、画風の分かりやすさから日本では大人気のことはご存知の通りです。今回モネの実物に接して感じたことは、彼の風景画は誰もが持っている「記憶の風景」を呼び起こす働きをするのではないかということです。タッチは風のように荒く、それでいて一瞬の移ろいのはかなさを秘めた風景を彼は描き出します。それが遠い昔の夏の風景だったり、懐かしくも楽しかった水辺での思い出だったり、人によって想起される記憶はそれぞれだと思いますが、彼の絵からは風景以上の情景に心乱されてしまいます。単なる風景画以上のものをそこから感じてしまうのです。

モネは晩年に白内障を患いました。この時期の彼の絵は具象から抽象へと向かったと、よく解説されますが、今回晩年の彼の幾枚かの作品に接し、そういうものではないのではないかと感じました。

例えばジベルニーの庭で書かれた睡蓮や太鼓橋などは色の中に形を崩し溶解してゆきますが、絵のタッチを見ると、色は互いに塗り重ねられていても濁ってはいません。下の色が十分に乾いた後に、荒々しいタッチで再び筆を重ねていることがはっきり分かります。ここには何か計算づくの怨念のようなものさえ感じます。そういえば色彩も赤系統を多用するようになり、さながら情念の炎が燃え上がっているかのようです。

形象が崩れた後に立ち現れる記憶としての風景は、晩年の絵においても顕著で、近くでは絵の具の塗り重ねとしか見えなかったものが、離れて目を細めて眺めれば、そこには紛れもない光そのものがキャンバスに定着されていることに気づかされます。彼は抽象に向かったのではなく、光そのものを彼の全精力を費やして固定したのだと思うのでした。彼には抽象とか具象とかいう概念はなかったのだと思います。

ベルト・モリゾについては事前の知識が全くありませんでした。モリゾは女性ですが、繊細でやさしい色彩を使う絵でした。ずっとそばにおいておきたくなるような絵です。ルノワールやシスレーなどの絵も1枚か2枚ありましたが、これはこれで彼らの画風を再認識させるものでした。それと展覧会の最初の一枚にあった、コローの絵(画集を買いませんでしたので名前は覚えていません)。この絵は素晴らしかった。いかにもコロー風の絵なのですが、画面の両側には黒々と覆いかぶさるような樹木が、そのむこうに広々とした湖と対岸が見えるという風景ですが、この湿度感を伴った空気ときたら、私はおもわずその小さな絵を見て吐息をもらしてしまいました。