ラベル マリオン の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル マリオン の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2004年4月21日水曜日

【音盤】イベール:フルート協奏曲











アラン・マリオンの「超絶技巧フルート協奏曲集」は、フルートをお好きな方ならお馴染みであるイベールの作品で最後を飾っています。


この有名な曲はマルセル・モイーズに献呈され、フィリップ・ゴーベール指揮・パリ音楽院管弦楽団の演奏で1934年に初演されたものです、びっくりするような組み合わせですよね。




��0世紀を代表するフルート協奏曲の呼び声が高いのですが、私はこの曲にいまだ馴染めないでいます。はじめてこの曲をCDで聴いたのは、ムラマツのCDによるモイーズの演奏(第一楽章のみ)だったのですが、録音が余り良くないせいでしょうか、あるいは未熟なリスナーだったからでしょうか、第一楽章の性急な音符の動きはちっともエレガントや粋には聴こえず、うるさいだけの奇妙な曲という印象でした。


それ以来この曲をなかなか楽しむことができない、というか聴く気にならないでいたのですが、今回改めてマリオンの演奏で聴いてみますと、そんなに悪い曲ではないなと思うのでした。


第一楽章の性急と激しさは、やはり私はついていけないものを感じるのですが、第二楽章は美しい旋律線を聴かせてくれますし、第三楽章の運動性と快活さ、敏捷性、そしてどことなく洒脱な感じは、何度か聴いてきると慌しく動き回るパリを連想したりします(と書きながらパリなど行ったことがありません=空想のパリということで)。中間部のフルートソロとなる部分から憂愁の表情に変わる部分も、今までの雰囲気と一転していてフルートの奏でる旋律を満喫することができます。


今でこそこの曲は「超絶技巧曲」でも「難曲」でもなく、音楽コンクールなどでもよく取り上げられる曲ですが、ひょっとすると見かけの技巧以上に曲として聴かせるのが至難の業の曲なのではないかと思ったりしました。


このCDは他ならぬマリオンの演奏ですから決して悪いはずなどないのですが、それでもビシッと琴線に触れてこないのですよね。この曲に対する愛着みたいなものは少しは沸いた気がしますが(笑) そのうち、もう少し別の演奏を物色してみたいと思います。


●アラン・マリオン(Fl)●マクシミアーノ・ヴァルデス指揮●ニース・フィルハーモニー管弦楽団

2004年4月18日日曜日

【音盤】モリック:フルート協奏曲

Whlhelm Bernhard Molique(1802-1869)という作曲家の名前は、はじめて聞きました。ドイツ・ロマン派に位置する作曲家ですが、現在ではほとんど忘れ去られている一人でしょう。ちなみにGoogleで「モリック フルート協奏曲」と検索しても、このCDの他は、ほとんど情報は得られませんでした。

CD解説によると、この曲はテオバルト・ベーム(現在の形式のフルート開発者)のために書かれたものとのこと、三楽章形式の華やかな曲です。

第一楽章は短調の力強い弦の響きの中から、決然とフルートソロが現れ浪々と歌を歌いはじめます。いかにもロマン派的なフレーズですが、正直なところ私はロマン派のフルート曲というのがどうも苦手です。19世紀ロマン派のフルートといえば、チマローザやトゥルー、ベームなどもそうなのでしょうか。吹いている人は気持ちが良いと思うのですが、モーツアルト以上に「みな同じ」に聴こえてしまうのは私だけでしょうか・・。

第二楽章のAndanteは、非常に優しげな旋律を持った楽章で、ここだけ単独で演奏されることもあるようです。 中間部分はそれなりに技巧的ですので最初のフレーズだけならば吹いてみたいと思わせてくれます。

第三楽章は一転して跳ねるような愛らしくコミカルなリズムが印象的で、ラストに向かっての技巧を凝らした輝かしさもそれなりに楽しませてくれます。


モリック:フルート協奏曲 ニ短調
  • アラン・マリオン(Fl)
  • マクシミアーノ・ヴァルデス指揮
  • ニース・フィルハーモニー管弦楽団

2004年4月17日土曜日

【音盤】ドヴィエンヌ:フルート協奏曲 第7番

今週はマリオンのフルート協奏曲を聴いています。DENONからの廉価版CREST1000シリーズの「超絶技巧フルート協奏曲集」という盤で、最初に納められているのはドヴィエンヌです。

ドヴィエンヌ(1759-1803)は「フランスのモーツアルト」とも呼ばれ13曲のフルート協奏曲のほか、協奏交響曲や室内楽など多くの作品を残しました。当初は20歳の時にパリ・オペラ座末席ファゴット奏者として入団しましたが、その後フルートを学び、1982年に自作のフルート協奏曲でフルート奏者としてデビューしています。1795年には新設された音楽院(後のパリ音楽院)の初代フルート科教授を務め著書「新フルート教則本」(鍵のフルートのための教本)も残していて、フルートの歴史に少なからぬ足跡を残しています。

フルート協奏曲は1787年頃の作品とされています。第一楽章冒頭からいかにもモーツアルト的な和音が鳴り響き一気に聴かせてくれます。ヴィルトオーゾ的な技巧が駆使された曲で楽しめます。第二楽章はカデンツァ風の優しい曲、第三楽章は再び快活なロンドです。

モーツアルトのフルートとハープのための協奏曲などと比較しても、テクニカルな面と曲の明るさが際立っているように思えます。第三楽章などでも、当時のフルートの演奏技術の粋をいっているのではないかという表現に出会います。

CD解説によると「当時フランスではやっていたギャラント様式の優美な表情」が特徴とされているようですが、そういう専門的なことはまるで分からないのですが、またいつまでたっても分かろうともしないのですが、素直にこの曲の運動性能に身を任せるだけで、日ごろの疲れと憂さが晴れてゆくようで、心地よい光を体の中に受けることができます。

モーツアルトのフルート曲には飽いたけど、あの雰囲気も捨てがたいというときや、颯爽、快活、それでいて芯の力強さが欲しい、だけど重い曲は嫌という時には最適かなと・・・。


  • ドヴィエンヌ:フルート協奏曲 第7番 ホ短調
  • アラン・マリオン(Fl)
  • マクシミアーノ・ヴァルデス指揮
  • ニース・フィルハーモニー管弦楽団