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2004年5月17日月曜日

チェンバリストの脇田英里子さんについて

チェンバリストの脇田英里子さんの情報がネットで見つかりましたので補足しておきます。

アカンサスチェンバプレイヤーズのコンサート案内より

都立芸術高校ピアノ科を卒業。ピアノを砂原悟氏に師事。在学中よりチェンバロに関心をもち、鈴木雅明氏の指導を受ける。
1998年東京芸術大学チェンバロ科入学。伊藤謝恩育英財団より奨学金を得る。1999年夏、ベルギーにてR・コーネン氏の講習を受ける。2000年夏にはアントワープの楽器博物館にて行われたジョス・ファン・インマゼール氏のオリジナル楽器による講習会を受講、奨学金を得る。
2001年学内にて安宅賞受賞。また、2001年度アカンサス音楽賞、同声会新人賞受賞、新人演奏会出演。現在、東京芸術大学大学院音楽研究科修士課程に在学中。

アカンサスチェンバプレイヤーズとは東京芸術大学のバッハ・カンタータ・クラブ所属の若手メンバーによるグループだそうです。あずみ野では行かれませんなあ・・・

また別なサイトでは、『(2001年)東京文化会館の大ホールでヘンデルの『メサイア』全曲のチェンバロ演奏を担当したほどの演奏家』という紹介がありました。なるほど、もはや実力者なのですね。

【演奏会】奏楽堂の日曜コンサート2

上野に出かけたついでに奏楽堂の日曜コンサートを聴いてきました。今日はチェンバロが演奏される日になっており、演奏者は東京藝術大学の学生である脇田英里子さん、選曲はバッハとスカルラッティでした。 

以前の日曜コンサートでは脇田さんのチェンバロが1曲しか聴けなく「ちょっとこれは物足りなく」と書きましたが、今日はしっかりソロを聴くことができ、やっと満足できたというところです。

最初の演奏はJ.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲第1巻より第1番ハ長調、第2番ハ短調です。ピアノを習った人でなくとも、グノーが後に「アベ・マリア」に編曲したことでも有名な曲ですので、聴き覚えはある曲でしょう。しかし、生のチェンバロで奏でられる平均律というのはまた格別というか別格でして、予期せぬ以上の感動を覚えてしまいました。適度に響くホールの中で、静かでありながら激しい美しさに包まれることの、これ以上の至福があろうかという感じです。

続いてはD.スカルラッティのソナタK.24です。スカルラッティといえばホロヴィッツが有名ですが、こちらもピアノで聴くのとチェンバロで聴くのでは大違いですね。スカルラッティはバッハと同時代を生きていながらもイタリア人ですから、音楽の飛翔するところや歌うところがバッハとは趣が全然異なります。その闊達さが、時に凄みとなって聴くものを圧倒するのですが、脇田さんのチェンバロは軽やかさと快活さ、そして凄さの両面を適度に振幅しながら、スカルラッティの曲の面白さを十分に伝えてくれたと思います。

最後はJ.S.バッハのフランス組曲より第5番でしたが、これもなかなかのもの。平均律を聴いていても思いましたが、ふとパイプ・オルガンを聴いているのではないかと思う瞬間があります。チェンバロというのは楽器の性質上、強弱がつけられないので色々と工夫することで変化を付けるらしいのですが、音を重層的に重ねてゆくことで、音の粒立ちが幾重にも重なり、パイプオルガン的な響きとして聴こえるようです。もっとも素人的なその場しのぎの考えですから、実際のところはどうなのでしょう。

蛇足ですが、今日の脇田さんは紫色の落ち着いたシンプルなロングドレスをまとっておりまして、シックな雰囲気でありました。機会があればスカルラッティ集やフレスコバルディ、クープランなど色々な曲を聴かせてもらいたいと思ったのでありました。

��0分300円のミニ演奏会ですが、一服の清涼剤として聴かれるには贅沢すぎる内容であると思いますよ。

2004年4月19日月曜日

【演奏会】奏楽堂の日曜コンサート

今日も東京は非常に良い天気でした。日曜日に限って7時過ぎにはしっかり眼が覚めてしまいます。そこで上野まで脚を伸ばし、東京都美術館の「栄光のオランダ・フランドル絵画展」と東京藝術大学美術館の「再考 近代日本の絵画」の展覧会ハシゴをした後に、旧東京音楽学校奏楽堂での日曜コンサートを聴いてきました。

この建物の2階には小さなホールがあり、日曜日ごとにチェンバロ(第1、第3日曜)とパイプオルガン(第2、第4日曜)そして室内楽(第5日曜)を開催しています。

今日はチェンバロを芸大在学中の脇田英里子さん、そしてソプラノを同大学博士課程の飯島香織さんがつとめ、イタリアのバロックものを中心に演奏が行われました。

曲目は、カッチーニ、スカルラッティ、フレスコバルディ、ヘンデルですが、大変得をした気分です。奏楽堂は予想以上に響くホールで、チェンバロの音が何とも言えずに心地よく空間に広がってゆきます。そして飯島さんのソプラノがまた素晴らしい。まだ学生とのことですが、歌唱力もさることながら曲間の語りや立ち居振る舞いなど、貫禄のようなものさえ漂わせているように思えました。そして歌うことがほんとうに素晴らしいものであることを、教えてくれるような演奏でしたね。

飯島さんはここ奏楽堂で何度もコンサートを開いている方のようですし、脇田さんもチェンバリストとして活躍されているようで、お二方とも平成13年度のアカンサス音楽賞を受賞されています。

ちなみに私はリハーサルも少し聴かせていただいていたのですが(立ち入り自由ですから)、そのときはトレーナにパンツルックというラフな若者風の飯島さんでしたが、本番の舞台では白とブルー系にスパンコールが光まくっている、それはそれは素敵なドレスを身にまとっていらっしゃいまして、これまた溜息さえ出そうなものでありました。

脇田さんはソロは1曲だけ、バッハのパルティータを演奏されましたが、ちょっとこれは物足りなく、やっぱりしっかりと聴かせてもらいたいものだと思ったりしたのでした、贅沢なことですが。

ちなみに奏楽堂は都美術館の裏にある小さな建物でして、東京音楽学校(現東京藝術大学音楽部)の校舎として使われていた建物を保存修復したものです。昭和63年には国の重要文化財にも指定されている建物です。

��フレスコバルディのパイプオルガン集を聴きながら)

●G.カッチーニ:愛の神よ、何を待つのか?●G.カッチーニ:我が麗しのアマリッリ●スカルラッティ:菫●フレスコバルディ:こんなにも私を蔑み●バッハ:パルティータより●ヘンデル:私を泣かせてください●ヘンデル:樹木の蔭で●ジョルダーニ:カロ・ミオ・ベン