2018年4月26日木曜日

東京カメラ部写真展

渋谷ヒカリエで開催中の、東京カメラ部写真展に行ってきました。

付けられたタイトルが「世界はもっと美しい。」です。

主にインスタグラムなどSNSに投稿することで有名になった方々の写真展と言って良いでしょうか。

従来のカメラ雑誌に投稿されている写真とは、歴然と一線を画しているように思えます。

写真を観た印象を上げてみます。

まず感じるのは、写真に対する圧倒的な熱量です。それと対象に対する真っ直ぐな愛とでもいうのでしょうか。

展覧会のベタなタイトルにあるように、現在と未来に対する肯定感が強い、幸福感や明るさに溢れています。写真の輝度が高も、コントラストも高い感じ。写真とは何かみたいな大冗談の芸術論を振りかざさず、理性よりも感性、雰囲気を大切にする。対象が撮影者の眼にどう見えたか、それを再現するには写真の大胆な加工も厭わない、などなど。

従来の写真ファンは、若干しかめ面するのではないでしょうか。

展覧会場に行くと気づくのですけど、カメラマンの皆さんが、お互いに結構顔見知りみたいで、なんだか同窓会のようで楽しそうです。しかも、皆さん、若い。女性率も高いように思えます。

そんな印象ですけれど、だからといって写真の質が低いわけではありません。東京カメラ部に推挙される写真に、ある傾向があるとしても、それなりの水準は維持されていると思います。

なんて、上から目線的に偉そうなこと書いてすみません。彼らの写真に対するアプローチには羨望さえ感じます。

おそらく、それは、過去に置き去りにしてきた、対象に対する素直な熱量に対する呵責なのでしょう。

こういう雰囲気は今の日本にあって、とても大切なことだと、しみじみと思いましたね。

自分のような年寄りには、だからでしょうか、少しばかり眩しすぎる世界でした。


帰り際に、渋谷駅方面をスマホで撮ってみました。





2018年4月22日日曜日

2018/04/22 ティッターリントン オルガン・リサイタル@奏楽堂

東京藝術大学の奏楽堂で開催された、ティッターリントンのオルガン・リサイタルを聴いてきました。

ティッターリントンさんは英国王立音楽院オルガン科の主任教授です。古典から近現代、コンテンポラリーまで幅広いレパートリーをお持ちのようで、今回のプログラムもルネサンス音楽から近現代までの作曲家が選ばれていました。


  • D.ブクステフーデ(ca.1637-1707)《トッカータ》二調 BuxWV 155
  • J.S.バッハ(1685-1750)《おお、神の子羊、罪なくして》BWV 656
  • J.ネアズ(1715-1783)《イントロダクションとフーガ》イ短調/イ長調
  • S.ウェズリー(1766-1837)《ヴォランタリー》ニ長調 KO 623
  • J.C.H.リンク(1770-1846)《コレッリの主題による6つの変奏曲》作品56
  • E.エルガー(1857-1934)《オルガン・ソナタ第1番》ト長調 作品28より〈第1楽章〉
  • W.バード(1543-1623)《私のネヴェル夫人の曲集》より〈ファンシー〉
  • H.ハウエルズ(1892-1983)《タリス師の遺言》
  • J.ブラームス(1833-1897)《前奏曲とフーガ》イ短調 WoO 9
  • P.エベン(1929-2007)《ヨブ》より〈来ませ、造り主なる精霊の神よ〉
    《聖日曜日の音楽》より〈モート・オスティナート〉



2018年4月13日金曜日

2018/04/13 ラ・フォンテヴェルデ 第26回定期演奏会 浜離宮ホール

浜離宮ホールでラ・フォンテヴェルデの定期演奏会を聴いてきました。このシリーズはモンテヴェルディのマドリガーレ全曲演奏シリーズ。第8巻ですから、もう終盤を迎えているようです。
この演奏会、歌詞の字幕が後ろに大きく出ますので、非常に演奏会です。
また、バロック・ダンサーの市瀬陽子さんが、一部の曲に舞踏をつけることで、演奏に広がりが出て、非常に楽しむことができました。


モンテヴェルディ マドリガーレ集全曲演奏シリーズ
『円熟期III:薄情な女たちのバッロ』

鈴木美登里、染谷熱子、森川郁子(ソプラノ)、上杉清仁(カウンターテナー)、谷口洋介、中嶋克彦(テノール)、小笠原美敬(バス)
市瀬陽子、セーヌ・エ・サロン(舞踊)
若松夏美、荒木優子(ヴァイオリン)、成田寛、佐藤駿太(ヴィオラ)、山本徹(チェロ)、西澤誠治(ヴィオローネ)
伊藤美恵(ハープ)、金子浩(リュート)、上尾直毅(チェンバロ/オルガン)
  1. 薄情な女たちのバッロ 第8巻 Ballo delle ingrate
  2. 僕を憎んでいたのなら、なぜ 第9巻  Perchè, se m'odiavi
  3. そう、君が好きだ 第9巻 Sì, sì, ch'io v'amo
  4. 着飾った美女の一団のなかに 第6巻 Una donna fra l'altre onesta e bella
  5. お前の胸の内で Quando dentro al tuo seno 第9巻
  6. 愛したくない Non voglio amare 第9巻
  7. 「安らかに」とティルシはため息をつきながら 第3巻 «Rimanti in pace» a la dolente e bella
  8. 今や空も大地も風も黙り 第8 Or che 'l ciel e la terra e 'l vento tace