- 写実絵画の「気持ち悪さ」「違和感」
- 特に、森本氏の絵など。
- 女性を「静物」とみなしているのではないか。
- 肖像画ではない、愛でる対象物としての女性。
- 対象に対する愛
- 老人の妄想、理想化された女性像、こんな女性、今時いないだろうみたいな。
- ひとつの「顔」の女性を描き続けること
- 老人になっても「女性」「性」を求めることのいやらしさ、あるいは醜さ
- モデルが家族か、単なる雇われのモデルか
- 女性の無防備さ、意味のないポーズ
- 自らの技量に対する執着
- 蝋人形のような
- 一点のしみも曇りもない女性像
私的なLife Log、ネット上での備忘録、記憶と思考の断片をつなぐ作業として。自分を断捨離したときに最後に残るものは何か。|クラシック音楽|美術・アート|建築|登山|酒| 気になることをランダムに。
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2011年5月8日日曜日
ホキ美術館に行ってきました
2011年5月2日月曜日
「ユニクロ帝国の光と影」横田 増生
「ユニクロ帝国の光と影」横田 増生 (著) 読了。
「一勝九敗」とか「成功は一日で捨て去れ」からの引用多すぎ。独自取材が少ない。
だから、あまり真新しいことも書かれていない。
ユニクロの「影」の部分を書きたかったのだろうけど、ワンマンな柳井氏の姿は最初から想像できるし、ワンマンな奴にいい奴がいないことも自明だろうさ。規律やマニュアルがここまで厳しいというのは、本書で知ったけど、柳井氏がどこまでそれに関与しているかは書かれていない。
ワンマンなオーナー社長によって発展した企業が、その後どうなっていくのか。アップルと比較するのは、(あまりにも)何だけど、興味はあるね。ユニクロもアップルも浮沈の大きい会社だから。どちらも「安定」なんて考えていないというところは、凄いなと。
2011年5月1日日曜日
永遠の0 百田尚樹
「永遠の0」読了。児玉清の帯コメントは嘘ではなかった。確かに落涙するのをこらえる事は難しい。どこで感動するかは人それぞれだろうけど。1956年生まれの作者がこの小説を今書いた意味。戦争を知る人が居なくなっていくという事実。伝えたい思いが溢れる。
一人の特攻隊員のベールを剥いでいく行為の中で、次々と語られる戦争の経験談。そして明らかになる一人の人物像は、現代の日本の姿や我々を逆照射するという構成。
小説としての出来には、失礼ながら疑問がある。戦争経験者の語りに比べ、主人公らの彫刻の仕方は浅い、簡単な前提条件としての人物設定と葛藤とその後があるのみ。それは仕方ない。しかし、作中の戦争経験者の語りの言葉はフィクションであったとしても重くつらい。
小説にはいろいろなものが込められている。当時の日本の(階級)社会、戦争が失敗した原因、特攻の真実、飛行機乗りや空中戦の姿、軍隊と規律、官僚制、軽んじられる正、豹変するマスコミ、死を覚悟した若者達の思い。そして、主人公の強い意志と熱い愛、約束。戦争美化でも批判でもない。
戦争はそのときの国の一番良いところと悪いところが出る、とは作者内田氏の言葉。それは、今の震災後の日本という国のありようまでも示唆しているようである。一気に読めるし、エンターテイメントなのだろうが、読むのが久しぶりにつらい本であった。「感動したー」とか言う感想の出る本ではない。
付け加えるなら、祖父母のなれそめとか、その手の最後に明かされる「物語」を私は評価していない。それらがもはや不要なくらいに、十分に語り尽くされていた人物像に、いったい屋上屋を加える事は、安易な読者サービスでしかないのではないか、というのは厳しい読み方か。
次はこれでも読もうかな。
半藤一利氏 『昭和史』 - Chikirinの日記 (id:Chikirin / @InsideCHIKIRIN) http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110501