渋谷ヒカリエで開催中の、東京カメラ部写真展に行ってきました。
付けられたタイトルが「世界はもっと美しい。」です。
主にインスタグラムなどSNSに投稿することで有名になった方々の写真展と言って良いでしょうか。
従来のカメラ雑誌に投稿されている写真とは、歴然と一線を画しているように思えます。
写真を観た印象を上げてみます。
まず感じるのは、写真に対する圧倒的な熱量です。それと対象に対する真っ直ぐな愛とでもいうのでしょうか。
展覧会のベタなタイトルにあるように、現在と未来に対する肯定感が強い、幸福感や明るさに溢れています。写真の輝度が高も、コントラストも高い感じ。写真とは何かみたいな大冗談の芸術論を振りかざさず、理性よりも感性、雰囲気を大切にする。対象が撮影者の眼にどう見えたか、それを再現するには写真の大胆な加工も厭わない、などなど。
従来の写真ファンは、若干しかめ面するのではないでしょうか。
展覧会場に行くと気づくのですけど、カメラマンの皆さんが、お互いに結構顔見知りみたいで、なんだか同窓会のようで楽しそうです。しかも、皆さん、若い。女性率も高いように思えます。
そんな印象ですけれど、だからといって写真の質が低いわけではありません。東京カメラ部に推挙される写真に、ある傾向があるとしても、それなりの水準は維持されていると思います。
なんて、上から目線的に偉そうなこと書いてすみません。彼らの写真に対するアプローチには羨望さえ感じます。
おそらく、それは、過去に置き去りにしてきた、対象に対する素直な熱量に対する呵責なのでしょう。
こういう雰囲気は今の日本にあって、とても大切なことだと、しみじみと思いましたね。
自分のような年寄りには、だからでしょうか、少しばかり眩しすぎる世界でした。
帰り際に、渋谷駅方面をスマホで撮ってみました。