2008年10月7日火曜日

今の状況に関するメモ

昨年8月のサブプライム問題の深刻化。2008年当初は問題は深刻化、長期化しないだろうとの楽観的予測がまだあったし、デカップリング論に対する期待もあった。8月の北京オリンピック後の中国経済に対する不安はあったものの、エコノミストは今日これほどまでに経済が深刻化、破綻するとは考えてもいなかった。

そもそもバブル崩壊後の日本経済の復調は、中国、インド、ロシアなどの需要が高まった外需効果が高い。リストラ、不良債権処理などにより企業体力がついたという面もあるが、基本的には途上国特需である。

今回のサブプライム問題から端を発した経済破綻は、アメリカ主導の高度化した金融技術によるレバレッジ経済の破綻との論調が目に付く。ファニーメイとフレディマック、ベア・スタンダーズ、リーマン・ブラザーズなどの破綻、AIGをはじめとする生保の再編など、1年前の金融界とはガラリと風景が変わりつつある。その波は欧米にも波及しており、ユーロ安などにつながっている。その中で比較的傷の浅い日本の円が高くなっているというのは、消極的選択の結果でしかない。

改正金融安定化法案が可決されても不安と不満は去らない。米ダウ平均は1万円を割り、日経平均も1万500円を割り込み、さらに底が見えないという状況である。企業業績や体力は悪くないから必要以上に株価が下落しすぎた、PERが低すぎるとの論調もある。

しかし輸出主導で回復した日本経済が、この先株価下落による含み益を減じられ、更には円高に振れた中で業績を維持できるかは疑問が残る。金融不安とリセッションが負のスパイラルに入っている印象があり、出口が見えない。

これほど急激な経済変調は最近では見たことがなく、スピードと規模の大きさに驚くばかりというのが正直なところ。資産はリスク商品を避け、資金が回りにくくなる状況がどこまで続くのか。

鋼材、原油などの資材高、資源高も08年夏がピークであった。中国経済の減退とともに鋼材などはだぶつきはじめ、原油はマネーの逃避先ではなくなった。資源高を業績に盛り込んでいた素材産業は収益見込みを修正せざるを得ないであろうし、途上国経済への輸出を見込んで莫大な投資を行っているメーカーも業績見直しが必要かもしれない。日本の輸出主要メーカーの業績が今後悪化する方向に向かうならば、株価を含め日本経済の暗雲は更に深まる予感がする。

そんな世界経済の激変の中で、日本の政治家は相変わらず井戸の中の政権争いに終始している。