2002年2月10日日曜日

レッスンメモ

昨年レッスンを受けてから、言われたようにあせらずにということでソノリテとT&Gばかりを練習している。ソノリテは2音の組み合わせを、T&GはEJ1、2、3、5、7、6を。T&Gは「速くやることに意味はない」と言われたので、八分音符を112にセットして練習してきた。そして今日、今年初めてのレッスンを受けてきたので、その内容を記しておこう。

1.「ソノリテ」の練習
(1)中音から低音に向かって
まずは、ソノリテから始める。最初にH2を出した瞬間にストップがかかる。「タンギングが強すぎる」とのこと。下は少し奥目で「du」という発音で柔らかくはっきり。Fis2あたりから音色が変わってゆくので音色の変化に敏感になるように注意、Cis2は特に音色がおかしくなりがち、暗めにするには、息を少し下向きにするように心がけるようにとのこと。顎をひいたり、すこし歌口をかぶせたり、どちらでも良い。顎については動かさない方が良いという人もいるらしい。

低音に向かってはオーバーブローにならないように。オーバーブローとは、吹きすぎというよりは、無駄な息を出しすぎている状態のようだ。前回も書いたが、歌口の幅よりも広いエアビームは必要ないのだ。低音は徐々にディミヌエンドしてゆくように気をつけることで、低音での響きをつくる唇の形を覚えることができるとのこと。「低音ほど穴は小さくするように、吹きすぎて音色を壊さないよう響きに気をつけるように」と何度も注意される。難しい・・・・・

(2)中音から高音に向かって
こちらは、音を抑えず充分に響くようにとのこと。「フォルテでしっかりした音で高音を吹くことで、ppのような表現もできるようになる」。ここでもとにかく自分の耳で、スラーが滑らかで音が遠くに響くようにと繰り返す。

吹きながら何度も姿勢を注意される。私の場合、右手を後ろに引きすぎのようで、楽器と体をもっと開いて構えたほうが良いとのこと。そうすることで、胸も開き響きが全く変わってくる、また右手の指と楽器の角度もねじれたような角度にならずに済むと指摘される。気付くと楽器を引いてしまい、胸を狭めている。直さなくてはならない。

2.「タファネル・ゴーベールの日課練習(T&G)」の練習
(1)EJ1低音域
スピードは八分音符112にセット。実を言うと、このスピードではC-Cis1の音がある最初と、最高音にG3が含まれるようになる部分からは指がもつれてしまう。

低音はCis-Dのようにキーを滑らせる部分が上手くいかず、楽器が軸方向にぶれてしまう。これにより歌口に息が正確に当たらなくなる、右手薬指がずれてホールがしっかり押さえられなくなる、のふたつの原因で音が出なくなる。「音を滑らせるために、鼻の脂をつけるのは効果的だよ」と教えてくれる。そういえばトレバー・ワイの教本にもそんなことが書かれていたことを思い出す。

低音も、ソノリテでやった響きを意識しながら、できればフォルテくらいで吹きたいが、オーバーブローにならないようにと何度も言われる。

(2)ブレスについて
数段吹いたところで、ブレスが悪いと止められる。ブレスの時におなかの真中(臍の上)が膨らんでいる、意識して息を吸おうとしていると指摘される。むしろ、ベルトのあたりを膨らませることで自然に息が入るように、喉は開いて何者も邪魔しないようにするようにと言われる。うーーん、わかっているつもりなのだが、できない(;_;)

吹いている最中もおなかをすぐにしぼめずに、膨らんだ状態を保つようにとのこと。そうだよな、それが「おなかの支え」だったよな・・・頭ではわかるんだけどな、トホホ、と思いながら吹きつづける。

(3)中音のDとEs
自分では出来ているつもりなのだが、先生はじっと聴いていてときどき「そこ、指が滑っている」「いまの形、下がるときに急いでいる」と厳しい。特に酷いのが中音のDとEsの入る音。この音は左手の人差し指を開けなくてはならない。下がってくるときに閉じたままだったり、指の上下が大きすぎたりと問題が多過ぎる。

ここで、T&Gを中断。D-Eなどできにくい音形だけをとりだして、ゆっくりとひたすら練習するようにと言われる。実際に、色々なリズムで何度もやらされる。動作を小さくと言われても制御できない、自分の指とは思えない、再びトホホ。

「部分練習が大切、体が覚えるまでひたすらやること」。つまらない練習だが、こういうところで躓いていると、いつまでたってもできるようにならない。集中練習が絶対に必要とのこと。「練習は鏡を見て、そしてその際も「響き」を忘れないで」ハイ(_ _)

(4)EJ1高音域
高音部はクロスフィンガリングが出てきて難しい。ここでも部分練習をひたすらやるようにとのこと。例えばC3-D3、Fis3-Gis3などで音の移り変わりで雑音が入る。同時に指が動かなくてはならないのだが、どこかの指が遅かったり速かったりするわけだ。鏡を見たり、自分の音をじっくり聴くなどして、どこが悪いのか把握してコントロールせよ、とのこと。うーーん、手がウニョウニョしてきてだめだー (-"-;;) 高音域は難しい、今日のところはギブアップだ。

(5)スラーに吹く
全ての音形を自分ではスラーに吹いているつもりなのだが、スラーに聴こえないらしい。体でリズムを取ることを止め、一息にフレーズの山を感じながら吹いているつもりなのだが、息にアクセントがついてしまっているらしい。大きなフレーズの中でスイングするようにというが、これがまた難しい。メトロノームのテンポがついつい気になって拍子をとっていることに気付く。

そもそも、リズム音痴だからなあ。部分練習をしていて、二拍の中に音を4つ入れる場合と6つ入れる場合に分けてやってみたのだが、6つの場合はメトロノームに乗れない(;_;)

「基礎練習はつまらないが、曲の中に今吹いているフレーズの一部が出てきたと思って、滑らかに美しく響くように吹くように」と言われる。

(6)楽器の支持~3点支持
高音域の指使いは難しく、特にAis以降は右手小指を上げなくてはならない。楽器がうまく支えられていないとぐらついて音が出ない。ここでは、右手親指は楽器を載せるのではなく、むしろ後方から少し押すような、いわゆる三点支持をした方が良い結果が得やすいとのこと。

確かに右手親指で楽器を支えるような支持方法だと、歌口、左手人差し指付け根、右手親指の純粋三点で支持した場合、楽器の重心の関係から内側に転びやすい。指はできるだけ自然な角度で曲げ力を入れないこと・・・わかるのだよ、頭では、でも吹いていると指はガチガチになる。


最後はEJ7を少しばかりやって終えた。ソノリテで1時間、T&Gで1時間。実り多い練習ではあったが、疲れた・・・・。

何度も何度も言われた「響き」ということ。これは、吹いていて意識しないと聴こえてこない。響くときというのは、部屋の空気と共振しているかのように体も開いて振動しているように感じる。どういうときにでも、良い響きの音が出せるように、コントロールすべきところは多いようだ。

課題も多く進歩が目に見えないが。「T&Gは早くやっても意味がない。今のスピードで正確に、出来ないところはリズムを替えたりしながら部分練習を繰り返すこと。とにかくここで頑張れば、スピードを早くすることはそんなに難しいことではない。当分辛抱と思うこと」と最後に言われる。その言葉を信じ頑張るか。


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