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2002年4月28日日曜日

フルートカルテットを聴く

フルートというのは同属楽器だけでカルテットやらオケを組んでしまえるという、幸せにして排他的な(笑)楽器である。フルートカルテットといえば、女性4人組のリンクスがその筋では有名であるが、今日紹介するのは男性ばかりでの演奏。それでも全員が本当のオケ(爆)で活動しているメンバーが集まっての演奏である。

ベルトミュー:猫 ザ・フルート・カルテット
��.ベルトミュー:猫
��.ボザ:4本のフルートのための3つの小品
��.ドビュッシー:小舟にて(小組曲より)
��.サン=サーンス:アダージョ(交響曲第3番より)
��.リムスキー=コルサコフ:若い王子と王女(シェエラザードより)
��.ドヴォルジャーク:アレグレット・グラツィオーソ(交響曲第8番第3楽章)
��.H.グリーグ:前奏曲(組曲「ホルベアの時代から」より)
��.ドヴォルジャーク:スラブ舞曲第1集 No.7
��.ワーグナー:ローエングリン 第三幕への前奏曲
相澤 政宏(東京交響楽団)、大村 知樹(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団)
神田 寛明(NHK交響楽団)、柴田 勲 (日本フィルハーモニー交響楽団)
MISTER MUSIC MM-1108

メンバーの名前を見るだけで何と贅沢なカルテットなんだろうと思ってしまう。曲それぞれで受け持つパートも入れ替えての演奏である。例えば一番知名度があるN響の神田さんは、ドヴォルジャークとグリーグでトップを吹いている。

ベルトミュー(1906-91)という作曲家ははじめて聴いた。解説に「フルート・カルテットをたしなむ人にとってはおなじみの名前」なんだとか、非常に洒落た曲である。それにしてもドボルジャークなどの聴き慣れた名曲が、何とチャーミングに変身していることか。スラブ舞曲の柴田さんのピッコロの美しさなど、いやあ惚れ惚れ。

最後はローエングリンだが、「フルート4本でワーグナーをやるか(!)だから、フルート吹きって閉鎖的て言われるんだよな」とか思いつつも、しっかり楽しんでしまっている(^^)

こういう盤につついて、個々の音色の違いや原曲との差異などを述べるような野暮はしない。何も予定のない午後に、珈琲か紅茶でも飲みながらゆるやかに聴きたい。

ここからは、ローカルな話題だが、アーティスト・プロフィールを眺めて、「なになに相澤さんは宮城県、大村さんは北海道出身か、なるほどねえ。あれー?柴田さんがムラマツ(DN)を吹く以外は、他の3人ともパールを吹いているんぢゃない! 何これ、パールが後押ししているの? パールていえば音質的には・・・・なるほどねえ、ほー」とか思いながら聴くのも楽しいものである。


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