国会での党首討論が行われTVで放映された。私はその模様を見てはいないが、小泉首相の「集団的自衛権、周辺事態、米国のミサイル防衛戦略」に関する考え方は、真意を測りかねる。
小泉首相は『「実現すれば安全保障上の考えは一変する。核兵器、弾道ミサイルがまったく意味をなさなくなるかもしれない」と高い関心を示し』『集団的自衛権は研究の余地がある』(毎日新聞)と答えているらしい。
「研究の余地がある」とは、彼一流のかわしかただが、政府の今までの見解から少し踏み込んだ、米国の期待にそった発言であるとの印象を受ける。
一方、田中外相は風聞を否定することに必死で、自らの外交理念については封印したかのような感がある。しかし田中外相の一連のリーク発言からは、米国よりの安全保障に立脚した政策からの転換を見据えているようで、21世紀の世界と日本という観点からは、二歩くらい先を進んだ理念を持っていると高く評価できると私は考えている。
「周辺事態」という造語まで持ち出して、自衛権の拡大と米国よりの戦略をとろうとするのが、大きな流れなのだが果たしてこれでよいのか、という議論、どこから火の手が上がるのだろうか。自民党内部からのはずもないが、立脚点が揃わない野党でもなさそうで、何とも情けなさを感じる。
鳩山代表や土井代表の発言を聞いていると、政党の枠組みさえ緩やかに崩壊してきたことを感じずにはいられない。
派閥どころか、政界大編成が行われなければ日本の未来への舵取りはできないのではないかという気にさせられた。
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