2001年6月6日水曜日

報道に対する憤り

田中外相と豪ダウナー外相との会話に関する問題はどこまでが真実なのか。

昨日、ダウナー外相は「田中外相の米国批判の内容を米国に伝えることを橋本龍太郎氏に話した」ことを「事実無根」であるという声明を発表した。

なんなんだ? 田中外相がミサイル構想に疑義を呈したのは事実のようだが、どこまでが本当なのだ?

野党はこれを機にと、外相の資質にまで言及し辞任を強く求めてくるだろう。今のままでは、外交手腕に不安を感じることは確かだ。5日の朝日新聞の社説でも「第六感」に頼るような外交を批判していた。

米国務省のバウチャー報道官は、田中発言を重視しない発言をしている。日本が今までの「協調路線」を踏み外すことはないと思っているからだ。福田官房長官の言うように「同盟国は米国」なのだから。

明らかになったのは、田中外相の大臣としての資質ではなく、政府個人レベルでの意見の食い違いである。したがって、議論すべきは、政府としての統一見解、与野党間の意見調整にこそ議論が裂かれるべきで、一外相の進退問題を汲々と論じるのはいかがなのか。田中外相も批判を浴びていることを真摯に受け止め言動を考えてもらいたいとは思うが。

それにしても、一連の報道の中で真実と真意はどこにあるのか、正確に伝わってこない憤りを感じる。それに、一番最初の情報の発信源は「誰」なんだ? 彼の目的は何だ?

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