楽劇「ラインの黄金」全4場
■ 第1場 (1)ラインの乙女とアルベリヒの駆け引き
続いてアルベルヒが登場するのだが彼がラインの乙女たちを見ていて心乱されたのも分からないでもないと思う。
ではアルベリヒに次ぎはご登場願おう。 水の中を自由に泳ぐ乙女たちだが性格的には性悪らしく、自分たちの美しさに言い寄ってくる男たちを水底に引きずり込んでは犠牲にしているらしいのだ。第2場でフリッカは以下のようにラインの乙女たちのことを語っている(CD1[13]のラスト)。
Von dem Wassergezucht mag ich nichts wissen: ( I wish to know nothing of that watery brood: )
schon manchen Mann --- mir zum Leid ! --- ( many a man -- to my sorrow -- )
verlocketen sie buhlend im Bad. (have they lured with their seductive sport. )
水中の一味のことなど、聞くもおぞましい
すでに少なからぬ男を --- 残念なことに ---
水中でたぶらかしたのですから
そういう性悪女でも騙されたいと思うのが醜い小人族のアルベリヒである。彼女達を(誰でもよいから)何とかモノにしたいと言い寄る場面がここだ。
こういう様子を見ていると、水商売の女性とそれに群がる男たちという図式を思い浮かべる人もいるかもしれない。実際、ラインの乙女たちをコールガールに見立てた演出もないわけではない。
(2003.4.5)
ここまでで力尽きてしまい、連載は中断してしまいました。
次に再開出来るのはいつになるやら。
0 件のコメント:
コメントを投稿