2014年3月21日金曜日

警官の条件:佐々木譲

流石に読みごたえがある。
主人公の抱えた裏切りに対する気持ち
警官としてのあるべき姿を求める真摯な姿
反面教師としての元上司
組織の対立を描きながら、人間的な成長の物語にもなっている
暴力団と加賀谷の交流にしても
多少、情に傾き過ぎの感がないではない
今の時代であるがゆえに、あえてなのだろうか

人物像はしっかりと彫琢されてはいるが
再読するほどの内容ではない
そこには、難解さや複数の解釈、残された謎がないから
上質のエンタメに留まるゆえんか

2014年3月10日月曜日

iPad 用のスタイラスペンを買ってみる

iPad 用のスタイラスペンを買いました。

ペン先がプニュプニュしていて、どうも細かな絵を描くには適しません。

かつてのPalm m500のスタイラスペンとは仕組みが違うようで、あちらの方が使いやすかったですね。




本格的に絵を描くわけでもありませんから、まあ良しとしましょう。

2014年3月1日土曜日

生存者ゼロ 安生 正

読み始めているが、人物設定やプロットの極端さが鼻につく
微生物学者の冨樫のありようは現実味が全くない
政府の無能さも、あまりにも物語的

しかし、この状況は今の南青山という病原菌を有する鹿島の状況との類似性を感じる
不具合を起こした現場を建て替えてなきものにしょうという動き
会社としての危機意識の薄さ
特に有事に際しての中心機構の不在、意思決定の遅さ
両者は誰が責任を取るかといことの不在も意味している

2014年2月6日木曜日

iPad Airを買いました

 ということで、iPadで早速、お絵描きしてみました。





2014年1月6日月曜日

新海誠 秒速5センチメートル

初恋をひきづる男とと
過去のこと「あのころは子供だった」とする女の違いを
ひたすらディテールに凝ったアニメ映像で描き出した作品

はっきり言ってヲタクの妄想作品
懲りすぎな画面も含めて。

しかし、ひとつだけ分かったこと
若い時の男女関係での挫折の経験のあるなしの差は大きく
あるなしであっても男と女では決定的に違うということ

いずれにしても描き方が、100%男性目線のドラマでしかなく
そういう妄想が異常なまでの美しい画像で描かれると言うことが
なにかすべてを物語る

そういう感傷に浸っていたい奴は、一生浸ってろ、みたいな。



2013年12月14日土曜日

観世流 緑泉会 喜多能楽堂



観世流緑泉会のによる能を観劇。
能は初めて。
狂言は楽しめるが、能を楽しむにはハードル高いと思わされた。


2013年12月11日水曜日

アンドレアス・シュタイアー&佐藤俊介 トッパンホール 2013/12/11

トッパンホールでアンドレアス・シュタイアーの演奏を聴いてきました。ヴァイオリニストの佐藤俊介さんとのモーツアルト特集です。

  • フォルテピアノ:アンドレアス・シュタイアー
  • ヴァイオリン:佐藤俊介
  1. モーツァルト:フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ ハ長調 K303(293c)
  2. モーツァルト:フォルテピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K310(300d)
  3. モーツァルト:フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ ホ短調 K304(300c)
  4. モーツァルト:「ああ、私は恋人を失った」の主題による6つの変奏曲 ト短調 K360(374b)
  5. モーツァルト:フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ ニ長調 K306(300l)

フォルテピアノを実演で聴くのは初めてです。印象としては、意外と音が「小さい」なと、ダイナミクスの表現はチェンバロに比べて広いけれども、それでもピアノとは異なる楽器だと思いました。

シュタイアー氏のピアノは繊細にして切れ味よく、また軽やかで小気味よく、それでいて深い、空気まで弾ききるような感じです。K310の疾走感は悲しみに走りすぎずに節度ある演奏に思えました。しかしそのスピード感は尋常ではなく、モーツァルトの音階とアルペジオの連綿たる連なりがひとつの世界を構築していきます。

逆に佐藤氏のヴァイオリンには乗りきれない思いが残りました。

私の感想とは逆に、ネットでは二人の呼吸があっていたとの感想も多く好意的なようです、アンサンブルでの合いかたも初めて共演するとは思えないほど、との評価もみかけました。

佐藤氏はバロックヴァイオリンを使っていたのですが、どうも音程や音と音の移り変わりに不安定さとか甘さを感じ、それがシュタイアー氏の鮮烈なる音列に対し若干の違和感として聞こえる。なんというか、歌い方が「田舎くさい」というか。そう思って聴いてしまうと、もういけない。私の耳が悪いのでしょうか、佐藤さんすみません。

シュタイアー氏のフォルテ・ピアノやチェンバロは、機会があればまた聴いてみたいと思わせるものでした。

2013年12月7日土曜日

ターナー展@東京都美術館

ターナー、高校時代に一番好きだった画家の一人。
やはり、圧倒的。解説も言葉も不要。


2013年11月21日木曜日

エンリコ・ガッティ @白寿ホール コレッリ

エンリコ・ガッティ(バロック・ヴァイオリン) Enrico Gatti - baroque violin
グイード・モリーニ(チェンバロ) Guido Morini - harpshichord
曲目 未発表コレッリ 
THE UNKNOWN CORELLI  From the 12 unpublished sonatas in the Assisi manuscript    

  • ソナタ 第1番 ニ長調    
  • ソナタ 第2番 イ長調    
  • ソナタ 第3番 ニ短調    
  • ソナタ 第5番 イ短調    
  • ソナタ 第6番 ト長調    
  • ソナタ anh.34 ニ長調    
  • ソナタ 第7番 ヘ長調    
  • ソナタ 第8番 ハ短調    
  • ソナタ 第9番 変ロ長調    
  • ソナタ 第10番 ト短調    
  • ソナタ 第11番 ホ長調    
  • ソナタ 第12番 イ長調    
  • ソナタ anh.33 イ長調    
  • ソナタ anh.35 イ短調

すばらしいの一言、充実の音楽。コレッリの初期作品が、こんなにも豊かに響くのだとは。








2013年11月14日木曜日

2013/11/14 —遠い風景—第10回 永野一久 テンペラ画展

—遠い風景—第10回 永野一久 テンペラ画展

東武池袋でたまたま観たテンペラの細密画
自分の画風を変えないこと
それで「売れる」
先鋭性を求めないアート作品
所有する喜びとか見続ける快楽とか
そういうものも、あってもいい
現代美術や先端の芸術家のように、常に尖鋭的である必要はない



以下は個展の解説の抜粋
■11/14(木)~20(水)
※最終日は午後4時30分閉場
■6F 1番地 絵画サロン

西洋の古典技法である金箔を用いてテンペラ画を描く、日本では数少ない画家・永野一久氏が、第10回目の個展を開催いたします。
変わりゆく日本の象徴的俯瞰として、細密に描かれた懐かしい里山の風景。大空を自由に漂うトンボが降り立つ民家、廃屋を思わせる隠れ家に、ささやかな夢や希望に満ちた記憶が甦ります。
風景の中に音楽を重ね、思いを巡らすように、いつの日か奏でる楽器が登場する立体の木工細工など、新たな展開を予感させる新作20余点を展観。

《永野一久 略歴》
1949年 熊本県に生まれる
1974年 東京造形大学卒業
1989年 カナダ国際ミニアチュール展、セントラル美術館油絵大賞展
1990年 上野の森美術館油絵大賞展、伊藤廉記念賞展
1991年 セントラル美術館油絵大賞展
2004年 池袋東武にて個展(〜'12年)
・その他、銀座、表参道、吉祥寺、大阪、熊本にて個展・グループ展多数
・現在、宝仙学園短期大学芸術学科にてテンペラ技法を指導

●「水車小屋」34.4×55.0cm・・・504,000円

●「遠い里山」33.3×33.3cm・・・294,000円

●「幸せの鳥」23.4×17.3cm・・・152,250円

2013年10月28日月曜日

諏訪敦 「満ち欠けをかぞえる」成山画廊

タブロー1点とドローイング2点のささやかな展示、成山画廊にて。

とりあえず、この作品を見るために成山画廊まで行ってきました。
息の詰まりそうな画廊の中で、遠いところを見ているような女性の目力に、多少気圧される感覚でした。







2013年10月23日水曜日

この国はどこで間違えたのか 寺島 佐高

2013/10/23 この国はどこで間違えたのか 寺島 佐高

日本の歴史認識
独り立ちできない
成熟しなかった団塊の世代
世代として次の世代に何かを残す責任
冷戦後の日本の立ち位置
ドイツはアメリカとの関係を見直した
自由主義、市場経済の資本主義の限界
哲学の必要性
揺り戻し
アジアからの視点
幼稚な政治家しか生み出さなかった
個としての独立
アメリカの責任追及
原発のGEとか
対米追従という思考停止
表面的な右傾化、愛国心
歴史に学ぶこと
石橋湛山
魯迅
江藤淳


Evernote はあなたがすべてを記憶し、手間をかけずに整理できるようにお手伝いします。Evernote をダウンロードする

2013年10月14日月曜日

WOOL読了

WOOL読了

ハリウッド的
エイリアン的ヒロイン
描写は少しくどい
空間認識が少し狂っている
ヒマ潰しにはいい

続編読むかは微妙

2013年10月5日土曜日

山種美術館 速水御舟



速水御舟については今更言及するのも憚られます。
山種美術館の展覧会にちなんだ、和菓子も素晴らしいものでした。
山種美術館は、落ち着いた雰囲気の空間で、その安定感から、行くたびに癒される思いです。




2013年9月28日土曜日

蟻鱒鳶ル 2013年

東京三田にある「蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)」です。



ときどき見に来ているのですけど、なかなか工事が進まないですね。



造る行為そのものに意味があるような建物ですから、造ることそのものが目的化、永遠に作り続けることが命題化されているのでしょうか。