イラク自衛隊派遣に反対するビラを配った市民団体「立川自衛隊監視テント村」が住居侵入の罪に問われたことを以前書きましたが、5月11日にやっと八王子拘置所から保釈されたのですね。(22日 朝日新聞記事)
これに対し朝日新聞は22日社説で『長期勾留――ビラ配りで75日とは
』と題して『ただごとではない
』と批判しています。
朝日は人権派新聞ですから
人権擁護団体のアムネスティ・インターナショナルは、3月半ば、「憲法や国際法で保障された表現の自由を侵害された」と、3人を「良心の囚人」と認定した。国内では初めてのことだ。
と書き、
同時に、違った考えや価値観を持つ人々を力で押さえ付けるような社会でいいのだろうか。民主主義を支える柱、司法の質が問われている。
というぐあいに、かように不当に拘留されたことを人権や権利について焦点を絞って論旨をまとめています。
しかし、朝日の論調からは彼らの思想的背景や日常の活動は浮かび上がってきません。「思想的背景」というのは、イラク人質事件でも一部のメディア話題にされ、私は複雑な思いを抱きましたが、ある判断をする上で両刃の刃のような側面を持つように思えます。すなわち個人の言動に横たわる思想信条に関し偏見を生むおそれもあり、慎重にならねばならないと思うのですが、それでも朝日新聞紙面からは彼らの活動が浮かび上がって来ないことは、朝日新聞というメディアの限界なのでしょうか。
従って、「ビラ配りだけ」で75日も拘束という異常事態に対して人権面のみからしか説明しない点には大いに不満があるのですが、一方で私個人としては、公安当局もやりすぎなのではないかという気もしており、最近の政府の動きと絡めると(例えばこういう)、そぞろ薄ら寒くなるのも事実で、引き続き公判の成り行きなど(仕事が爆発しなれば)興味があるところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿