2002年5月15日水曜日

「政治家秘書的なるもの」~鈴木宗男の側近逮捕

鈴木宗男の側近と言われた外務官僚である佐藤優・前国際情報局主任分析官ら外務官僚2人が背任容疑で逮捕された。 鈴木宗男の疑惑解明に向けて、更に外堀が埋まってきたという感を受けるが、一方で何故に「佐藤優的なるもの」が生まれたかとを考えざるを得ない。(佐藤優に限らず、いわゆる「政治家の秘書的なるもの」ということだが)
彼は鈴木という権力の元に自分の能力を発揮し、成果を得る中で彼自身も各方面への影響力を拡大させていった。彼の影響力の根源がどこにあるのかといえば、利益誘導型の政治家本人に行きつくことは間違いない。 5月15日の日本経済新聞社説で、
鈴木議員の威光を笠(かさ)に着て外務省内で権力を振るい、その意向を実現するため奔走したのが、逮捕された佐藤前主任分析官らである。幹部職員も、その行動を放任し、かえって鈴木議員の意に添うよう部下に指示していた実態が外務省調査で浮き彫りになっている。
と説明している。ここの斜体部分を替えて読んでみると、全ての不祥事に当てはまるように思えてしまう。政治家のみならず一企業内においても、自らがいつ「佐藤優的なるもの」になってしまわないとも限らないのだ。
おそらく、自分がそのような存在になってしまっていることは、「組織を俯瞰する外部からの眼」を持たない限り気づくことはないのだろう。それが組織風土というもののやっかいさだ。
蛇足だが、今回こそは外務省は鈴木宗男問題に切りを付けたいのだろうが、「外務省の調査で浮彫り」って、内部調査では浮彫りににはならないんですよね。

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