この作品(タンゴの歴史)を日本で流行らせた仕掛人であるらしく。久しぶりに聴いてみての印象は「さすがに工藤さんのフルートは洒落ていて上手いなあ」というもの。
工藤&福田◎黄金のデュオ3
- ①花を分ける(ヴィラ=ロボス)②フルートとギターのためのソナチネ(ニャタリ)③アリア~ブラジル風バッハ第5番より(ヴィラ=ロボス)④サウダージ第3番(ディアンス)⑤コルコヴァード(ミヨー)⑥タンゴの歴史(ピアソラ)⑦愛の歌~映画「緑の館」より(ヴィラ=ロボス)
- 工藤重典(fl) 福田進一(g)
- 1991年11月
- 日本ビクター VICC-93
高木さんのようなアクや押しはあまり強くはないのですが、細かなフレーズに成熟した味のようなものが感じられます。装飾の付け方もフリルのような丁寧さで、ブラジル風というよりフランス風とでもいうような上品さや優雅さを感じます。工藤さんならではでしょうか。美しさや洗練された感じだけではなくキレも極めて鋭く、最後の4目の「現代のコンサート」など流石といった表現力。
もっとも「タンゴ」に流れる血とか太陽とか土臭さみたいなもの、身体に沁みこんでいる情熱とリズム、みたいな感覚を求めるならば、ちょっと綺麗にまとまり過ぎているという気がしないではありません。高木さんのタンゴの歴史と比べてみて、新ためて音楽の目指した方向性はまるで違っているなと思った次第。どちらが好きかは趣味のモンダイでしょうか。
ところで久しぶりにこのCDを取り出して聴いたのですが、CDは工藤さんの直筆サイン入りでした。コンサート会場でサインしてもらったのですね・・・(覚えてなかった)
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