本日の読売新聞によりますと、札幌市の上田市長が新年互礼会での君が代斉唱中止の件で、ごたごたしているようです。上田市長といえば、昨年の市長選挙民主党はじめ市民ネットが推薦した元弁護士で、史上最多の7人の候補者が乱立する中、勝ち上がった方です。
記事によりますと、上田市長が君が代斉唱を中止した理由は「多様な価値観を認めることが民主主義」であるとの持論によるものだそうです。自民は「公人ではなく個人的思想に基づく行為」と反発を強めて予算特別委員会で追求をしているという図式のようです。新聞記事は更に、
(上田市長は)戦前、国旗・国歌が国家への忠誠心を表す対象とされたことに触れ、「私が恐れるのは公権力が一つの価値観を強要する社会」と指摘。「精神的自由の尊重が重要で、そのためには(新年互礼会の)君が代斉唱は必要ない」と従来の見解を繰り返した
2日の朝日新聞北海道版では、
日本が第2次大戦を回避できず、自国他国を問わず、悲惨な結果を招いた最大の原因は国民に精神的自由が保障されていなかったからだ
精神的自由に影響を与える可能性のある事柄には、国家は中立的で、できる限り抑制的であるべきだ
という上田市長の言葉を引用しています。
問題は国旗、国歌ということより、個人の信念と公人と私人としての役割、そして「精神的自由」ということに集約されそうです。たとえば小泉首相の靖国神社参拝も、個人の信念としてならば非難されるべきものではないかもしれません。
互いにひっかかるのは、政治家としての歴史認識を言動として表さずに、表層的な結果だけで動いているために余波を呼ぶのかなと思うのですが。君が代を斉唱することが法的に定められた国家意思であるという考え方は、いわゆる人を殺してはいけないというようなものとは違って、やはり違和感を感じずにはいられません。
ちょっと違いますが、住民基本台帳に反対する自治体がありますよね。東京都ですと杉並区とか国分寺市ですが、行政が行政のやり方に反対することはけしからんことで、違法なことなのですか。もっと言えば、会社において「社長の意見や会社の規律に馴染めないのなら、辞職しなさい」というのは一見正しいようで、組織的にまっとうな組織といえるのでしょうか。いろいろ考えてしまいますね。
ちょっと脱線しすぎましたか。
(参考)
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