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2021年9月21日火曜日

Igor Levit の On DSCH ~ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ、スティーヴンソン:パッサカリア

イゴール・レヴィット(Igor Revit)による意欲的にして壮大なアルバムです。CDにして3枚分、聴きとおすと2時間半近くになります。

ショスタコーヴィチの前奏曲とフーガ、バッハへのオマージュでありショスタコ的な内面世界の吐露にして実験的な作品でもあります。

前半はショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」が、後半にはスコットランドの作曲家であるロナルド・スティーヴンソン Ronald Stevenson(1928-2015)の「DSCHによるパッサカリア」(1962年作曲)が収録されています。

ショスタコーヴィチの曲はとても素晴らしく、未聴であるならば、こんな曲をまだ聴いていなかったのかと若干悔しくも嬉しい思いになるかもしれません。

スティーヴンソンはブゾーニの流れを組むヴィロトゥオーゾ・ピアニストでもあります。作品には超絶的かつ技巧的な変奏曲が多いらしく、この「DSCHによるパッサカリア」は彼の代表作の一つなのだそうです。

全く知らない作曲家の作品も併せて聴くにつけ、まだまだクラシック音楽世界は深く広いものだと再認識しています。

輸入元の解説には以下のようにあります。何度も繰り返しゆっくりと味わってみたいと思います。

レヴィットによれば、『24の前奏曲とフーガ』は「音楽の日記のようなもの。暖かさ、即興性、そして純粋な孤独感のこの上ないユニークな組み合わせ」であり、『パッサカリア』は、「まさに人生の大要であり、世界全体に対する私たちの責任を教えてくれる音楽である。私にとって、これは最も親密な問題を扱う自己探求と自己発見の儀式なのだ」と述べています。この長大な作品集を聴いたあと、聴き手は音楽によって「旅」を経験することになるのです。

(参考)

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