2021年3月14日日曜日

銀座4丁目と三愛ドリームセンター 2021年3月

銀座4丁目の顔といえば和光とともに、円筒状の建築が印象的な三愛ドリームセンターでしょうか。日建設計の林昌二氏の代表作、昭和38年(1963年)1月13日に完成しています。わずか90坪の敷地、銀座4丁目という日本一地価の高い場所にある建築物です。

オープニングセレモニーは、なんと深夜0時、ゴンドラに乗ったコンパニオンが掲げるトーチに合わせ一層ずつ照明をつけて行った様子がYouTubeにあります。

当時としてはとても斬新な建築であり、リコー三愛グループの創始者である市村清氏(1900-1968)と、日本を代表する建築家の一人である林昌二氏(1928-2011)の熱い思いを感じます。

春の土砂降りの雨の中、RICHO GR2で、この特徴的な建物を何枚か撮っておきました。





RICHOのサインがついますが、昨年まではRICHOイメージングスクエア銀座が入っていました(2020年2月29日閉店)。円形のギャラリーは非常に落ち着いた空間で、写真や写真集をみながら、気ままにコーヒーなどが飲めたのですけれど、なくなってしまい残念です。

対岸の三越側から見ますと、円筒状の建物を中心に、ひとつの巨大な勇気的な建物、または要塞のように見えます。






昭和38年の完成当時の写真を見ますと、周りには何もなく、非常にシンボリックな建物であったことが分かります。できた当時は2階に日産ギャラリーがオープンしたそうです。広告塔もRICHOではなく三菱ですね。

建設当時は目を見張る建物だったのでしょうが、いまではありふれたものに見えるかもしれません。しかしながら、周りの建物がどう変わろうと、角地のシンボル性は変わらず半世紀以上、維持してきたと思います。


さらに、1945年の東京大空襲の後の銀座4丁目交差点を撮影した師岡宏次(1914-1991)の写真をみると、和光以外はものの見事に荒地です。

時代の移り変わりを感じてしまいます。

以下は昭和38年(1963年)、「サンデー毎日」1月6日号より。東京タワーが出来上がっています。

(参考)


銀座四丁目のこんな画像もありましたので、付け加えておきます。

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