2021年3月29日月曜日

バーミヤンの大仏 その後

アフガニスタンのバーミヤン(Bamiyan)渓谷にあり世界遺産に指定されていた大仏は2001年3月、イスラム教の教えに反するとして、タリバンにより爆破破壊されました。(Clala-Flala記事

あれから20年、3D映像で大仏を復活というニュースがAFPに流れました。20年の節目を迎えての式典も開催されたようです。(バーミヤンの仏像破壊から20年、3D映像で「復活」 アフガニスタン AFP 2021.03.10 )

また、National Geographicに、バーミヤン破壊前の写真9点が紹介されました。(爆破から20年、バーミヤン大仏を撮っていた写真家の危険な潜入 写真9点





フランスの写真家パスカル・メートル氏の以下の言葉が、バーミヤン大仏破壊の重さを伝えています。

「最悪の出来事でした」とメートル氏は振り返る。「ほかの多くの場所は略奪のために破壊されましたが、バーミヤンの大仏は略奪されていません。彼らはただ破壊したのです。この点に、人々はショックを受けました。このとき、世界は本当の意味で、何かが変わったと理解し始めました。世界的な遺産への敬意が失われたと理解したのです」

自分は世界的な遺産への敬意というよりも、もっとこう得体の知れない怖ろしさ、何かリミットが外れたと感じたものです。

バーミヤンには西大仏(高さ55m)と東大仏(高さ38m)の二体の大仏立像が岩壁に彫られていました。分析によると西大仏は591年から644年、東大仏は544年から595年の間に建造されたと、ドイツのミュンヘン工科大学の研究チームが明らかにしています。(日経新聞 2011.02.27)

バーミヤン大仏を再建しようとする動きもあったようですが進んではいません。日本政府も、大仏破壊後、遺産保護に7億円を支援してきており、大仏再建に関する国際シンポジウムや専門委員会も開催されてきているようですが、結論は出ていないようです。(破壊されたバーミヤン大仏 東京で再建シンポ 日経新聞 2017.10.01、バーミヤン大仏再建見送り アフガンの世界遺産 日経新聞 2018.07.31)

2001年というのは911テロが起きた年でもあります。
あの年を起点として世界は大きく変わった、今も多くの問題は解決されず、その余波は続いている、と強く感じずにはいられません。

※ 自分の書き込みも、深みがなくて20年変わっとらんなあと、思いますね。

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