2018年12月25日火曜日

吉村芳生展へのツイート

 いくつかのツイートをメモとして。

2018/12/24 吉村芳生 超絶技巧を超えて  東京ステーションギャラリー

東京駅ステーションギャラリーで開催中の「吉村芳生 超絶技巧を超えて」を見てきました。

どんな絵であるかは以下のリンクを辿れば少しは「理解」することはできます。ただ実物を見なければ「理解」はできても実感はできません。実際に、久しぶりに凄まじいものを見せられたというのが正直なところです。

2018年12月20日木曜日

2018/12/19 釘町彰 個展 Erewhon Gallery Art Composition

中央区佃にあるGallery Art Composition で開催されていた釘町彰さんの個展に行ってきました。

釘町彰さんは1968年生まれ、多摩美術大学にて日本画を専攻した後パリへ渡り、現在もパリを中心に活躍している日本画家です。私が釘町さんを知ったのは、同じくパリで活躍している建築家の田根剛さんが、釘町さんの屏風作品の台座を造ったというところから名前を知ってだったでしょうか。

田根さんと釘町さんがどこで接点を持ったのか、注目の建築家と芸術作品がどのようにコラボするのかと興味がありました。



2018年12月19日水曜日

アンドレアス・シュタイアー プロジェクト10 トッパンホール 2018/12/18

トッパンホールで開催された、アンドレアス・シュタイアーのチェンバロ演奏会に行ってきました。シュタイアーの演奏を聴くのは2013年12月11日の佐藤俊介とのデュオに続いて二度目。

「すべての全音と半音をとおして ~バッハと先駆者たち~」と題するプログラムは下記のようで非常に独創的です。プログラムには聴いたことのない曲目が並んでいるものの、これを見ただけで聴くべきと思ったものです。

2018年12月17日月曜日

2018/12/16 オオタスセリ☆台本劇場 小劇場「楽園」

下北沢小劇場「楽園」にて開催された『オオタスセリ☆台本劇場17』 に行ってきました。オオタスセリさんのひとりコントを聴くのは二度目。

本日は、スセリさん台本のコントを、三人の女優さんが演じるというもの。舞台横に台本家であり演出家であり、さらに演者であるスセリさんが見守る中でのコントです。スセリさんの突込みも鋭く、三者三様のコントを楽しむことができました。
「アンコール劇場」14:00/18:00 
出演:くじら 渡辺菜生子 金月真美 オオタスセリ
*各人長めのひとりコント。
唯一無二の存在感・くじらは「番場道子のOL日記・待ち合わせ」。
渡辺菜生子はかわいらしい声と風貌からは予想もつかない「善人のススメ」。
金月真美はお気に入りの『マチルダ」を生き生きと。
そして3人コントとオオタのコント。

2018年12月16日日曜日

2018/12/09 CITIZEN "We Celebrate Time" 100周年展 スパイラルガーデン

表参道のスパイラルガーデンで開催中のCITIZEN "We Celebrate Time" 100周年展に行ってきました。
シチズンの創業100年を記念した展覧会が開催されている。本展では、建築家・田根剛とのコラボレーションによる「光と時」をテーマにしたインスタレーション《LIGHT is TIME》の最新作を披露。時計のすべての部品を支える基盤装置「地板」を約7万2千個使用し、幻想的な空間をつくり出す。(美術手帖より)  
インスタレーションは建築家の田根剛さん。

圧倒的に幻想的な空間が広がっていました。
解説するだけ野暮です。こういうことを考える人は、はやり天才といえましょうか。



2018年12月7日金曜日

2018/12/7 ラ・フォンテヴェルデ 第27回定期演奏会 浜離宮朝日ホール

ラ・フォンテヴェルデ(La Fonteverde)第27回定期演奏会に行ってきました。モンテヴェルディのマドリガーレ集全曲演奏シリーズの最終章、足かけ6年にもわたる演奏会も、今回をもって全曲演奏を完結するとのこと。
  1. 皆は、愛の神について歌うがいい 第8巻
    Altri canti d'Amor
  2. 芳しい唇よ、なんという甘さなのだ 第7巻
    Con che soavita,labbra odorate
  3. 恋する者はみな戦士 第8巻
    Ogni amante e guerrier
  4. この楡、この木蔭、この泉に 第7巻
    A quest'olmo, a quest'ombre, ed a quest'onde
  5. ソナタ11盤「梁箱」サラモーネ・ロッシ(ca.1570-1630)
  6. タンクレーディとクロリンダの戦い 第8巻
    Combattimento di Tancredi e Clorinda
  7. バッロ:ティルシとクローリ 第7巻
    Ballo : Tirsi e Clori
最終章というだけあり、内容的に非常に充実した演奏会でした。特に後半の「タンクレーディとクロリンダの戦い」が圧巻。タンクレーディとクロリンダが敵同士でありながら恋仲となり、歌は暗闇の中でお互いが誰かも分からぬ中で戦ってしまうという悲劇を描いたものです。劇的な内容に加え、音楽もモンテヴェルディらしからぬというほどの激しさ。伴奏は二人の激しい戦いと心の葛藤を描いているかのようで、ぶつかり合い震えます。まるで現前で二人が戦っているのが目に見えるような演奏でした。それ故に、最後の結末とクロリンダの歌声が哀れにして美しく感涙を誘います。モンテヴェルディもこんな曲を書いていたのかと、改めて思いました。

最後のバッロは一転して明るく華やか。バロック・ダンサーの市瀬陽子さんとセーヌ・エ・サロンのメンバーが演奏に華を添えてくれました。「Balliamo,che l'onde(踊ろうよ)」の歌声とともに、ニンフのような女性たちが踊る様は祝福に満ち溢れ、この演奏会そのものを祝福しているかのようでした。

ラ・フォンテヴェルデの演奏会を聴いたのは今年4月にあった第26回と今回が二度目でしたが、もっと前から続けて聴いておけばよかったと惜しむ思いで会場を後にしました。

2018年11月26日月曜日

2018/11/25 正蔵 正蔵を語る 国立演芸場

国立劇場で正蔵の落語を聞いてきました。
落語は殆ど馴染みがありませんから、感想らしきものも書くことが叶いませんし、ましてや正蔵さんの話芸について語ることもできません。ただ、楽しませてもらいました。

それにしても落語家の語りはすごいですね。「そんな両国でのお話です」と正蔵さんが話し始めただけで、風景がガラリとと変わり、物語の世界に入っていきます。流石といったところ。

思い出したら、また追加しておきます。

平成30年度(第73回)文化庁芸術祭協賛
11月特別企画公演 「正蔵 正蔵を語る」

落語                        林家たま平
曲芸                        翁家勝丸
落語 「一眼国」   林家正蔵
落語                         柳家権太楼
       ―仲入り―
紙切り                      林家正楽
落語「小間物屋政談」  林家正蔵  





【追記】 田根剛さんの個展を見て

今回の個展は、『Archaeology of the Future ─ 未来の記憶』と名付けられています。公式HPの田根さんの言葉を、そのまま以下に引用しておきます。
まだ誰も見たことのない、経験したこともない、想像すらしたことのない、そんな建築をつくりたいと思っています。でもそれは奇抜な未来型の建築とは違う、場所の記憶からはじまる建築、そんな途方もないことを考えています。
私はいつも考古学者のように遠い時間を遡り、場所の記憶を掘り起こすことからはじめます。そこでは今日の世界から忘れ去られ、失われ、消えてしまったものに遭遇し、それらを発見する驚きと喜びがあります。その時、記憶は過去のものではなく、未来を生み出す原動力へと変貌するのです。 場所には必ず記憶があります。建築はその記憶を継承し、未来をつくることができるのです。未来は必ず訪れます。建築はこの時代を動かし、未来のその先の記憶となります。まだ誰も見たことのない未来の記憶をつくること、建築にはそれが可能だと信じています。
現在の東京を見ていると、場所の記憶を根こそぎ覆してしまうような開発が続いています。時間性も場所性も不連続なんです。開発設計者たちは、当時の建物の遺物である外壁の一部や、内装意匠、あるいは土地の形状、道路線形などを残そうとはしています。
それらの事例は、そこかしこに散見されます。しかし、それが開発に対する申し訳、免罪符的に見えてしまい、どうもあざとらしい。このくらいやっとけば、いいでしょう、みたいな。表層的なものが多く、開発全体のデザインコンセプトになっていない、あくまでも「記憶」はオマケ。

田根さんの建築は、そもそも発想が違うように思えます。土地の記憶を、それこそ根こそぎ立ち上がらせるような。更にそこに新たな記憶を付け加えて未来を俯瞰するような、そんな泥臭くも力強い、ポジティブなエネルギーを感じます。それゆえに、彼の建築には希望=未来を感じ取れます。エストニア政府が、当時26歳であった無名の若者に、国の歴史を託したもの、そのようなことを共感したからなのでしょう。国立博物館の建設そのものが、歴史でありドラマであったのではないかと。
田根さんの形になっていない作品群を見ると、舞台芸術やインスタレーションもやっている様子。そのどれもがアート性の高いもののように見えます。彼のスタイルが「パターン」に陥らず、「田根」が消費されることなく力を持ち続けるのか。また、この東京という場所で、彼の大きな作品が実現可能なのか、今後を見守りたいと思います。

2018年11月25日日曜日

2018/11/22 フランコ・ファジョーリ+VBO オペラシティ

東京オペラシティでコンサートホールで開催された、世界的に人気のカウンター・テナー歌手 フランコ・ファジョーリのコンサートに行ってきました。来日公演は、オールヘンデルプログラムで、バックをヴェニス・バロック・オーケストラがつとめます。

私も期待大でこのコンサートにのぞみましたが、いまだ興奮さめやらずといったところ。最初から最後まで圧倒的な内容でありました。

演目最期のcrude furieを歌い終わった後の、歌舞伎かフラメンコか、いやタンゴか!と思わせるような、タダダン!!の足踏みにも思わずブラボー!
3曲のアンコール後の、ほとんど全員かと思えるほどのスタンディング・オーベーションとブラボーの嵐。古楽系では、2014年4月のジャルスキー以来、待ちに待ったスーパースターであり、もはや今回の公演は開催と同時に「伝説」と化したのではないでしょうか。




感想を書こうにも、何から書いて良いのかも分からないので、そのうち考えがまとまれば追記します。


多少被りますけど、追記です。

フランコ・ファジョーリという名前を知ったのは、大方のファンと同様にYouTubeでの「アルタセルセ」の動画でした。これについては、もはや詳しく書くことなどありません。ネットに山と情報があります。 自分も当時(2013年の頃です)、何気なく音楽クラスタを巡っていて見つけたのだと思います。6分程のアリアを聴いた後、茫然となりました。「一体今聴いたのは何だったのか!!」と理解を越えた衝撃を受け、繰返し映像を観ました。まるで大島弓子の「綿の国星」ばりのカツラに歌舞伎のようなドーラン。そして信じられないばかりの音域の歌声。すべてが常識をはずれていました。

その後、ネットに転がる「アルタセルセ」と「ファジョーリ」の映像を探しては聴き、CDを買い、やはり満足できずにDVDを買うという普通にミーハーな道を辿りましす。そして、バロック・オペラという、多少アブナイ世界があるということや、バロックダンスという分野があることを始めて知ったのも、全てはこれがきっかけでした。

熱狂的なファンが生まれるのも分かります。彼の歌声は「情」に訴えかける部分が多いように思えます。他のカウンター・テナー歌手、そう、フィリップ・ジャルスキーの方が技量的にも、当時は名声的にもあったのではないでしょうか。しかし、比べてしまうとジャルスキーはいわゆる優等生なですね。歌声においてもスタイルにおいても。だから二枚目半的なファジョーリの方が、世の習いの通り、どうしても魅力的に見える。
「アルタセルセ」では完全にジャルスキーを食っていて、まさにファジョーリの舞台、公演そのものが「事件」であったのだと思います。

そんな彼ですから、期待も大きかったのですけど、それを全く裏切らない演奏会でありました。甘い歌声も、超絶的な技量も、余すことなく、おそらく絶頂期の、超一流カウンターテナーの歌声を聴かれたことは、この上ない僥倖でした。

アンコールで、舞台2階席からの熱烈なファンの要望に応て、アルタセルセからの「Vo solcando un mar crudele 」を唄ったのも「事件」でしょうか。オケは用意していませんでしたから、チェンバロで音程を軽く合わせてからのアカペラ。唄う前に何度も「これは用意していませんでしたから」と言い訳していたように、多少音程は怪しいところがあったでしょうけど、そんなことはどうでもよく、思い出すだけに鳥肌ものです。

最後はヘンデルの歌劇「リナルド」から「Lascia ch'io pianga」が唄われました。会場の皆さんにもご一緒にみたいな感じで、ステージ前の方から合唱になったのには驚きました。「え~?みんな歌えるの?」みたいな。一緒に行った妻は歌ってましたけどね(笑)。

こんな演奏会ですから、最後はオール・スタンディング・オーベーションとブラボーの嵐。どこの巨匠の引退コンサートかと思わせるほど(比較が違うか)。まさに、この来日公演そのものが「伝説」となった日でありました。

2018/11/22 田根剛 未来の記憶 オペラシティギャラリー

東京オペラシティギャラリーで開催中の建築家 田根剛の個展(美術手帖リンク)に行ってきました。

1979年生まれの田根剛さんは建築家の中では若手の一人。入り口のポスターやパンフレットになっているのは、エストニア国立博物館。2006年の国際コンペで優勝したもので田根さん26歳でのデビュー作とも言えるもの。この国立博物館、完成が2016年とありますから、まさに10年に渡るビックプロジェクト。最近では造園家のための等々力の住宅など、意欲的な建築で気になる建築家でした。

今回の個展で、田根さんの発想の原点というか、発想法そのものがカタチとなっていて、まさに圧倒される展示内容でした。




2018年11月19日月曜日

カメラは、写真はどうなっていくのか

 

2018年11月7日水曜日

写実絵画について

非常に為になるスレッドでした。写実系絵画につきまとう、いつもの課題と素朴な疑問なんですけど。個人的には写真と絵画は別物と思っています。ハイパーリアリズム絵画であったとしても。

写実絵画は対象を観察することが基本ですが、写真ベースだとどこまで見ても写真でしかないですから、自分で補う必要が出ますから。

2018年11月3日土曜日

2018/11/3 日本画の挑戦者たち 山種美術館

山種美術館で開催中の、日本美術院創立120年記念の展覧会に行ってきました。

この美術館、あまり大きくないのですぐに観終えてしまうのですが、横山大観、菱田春草、小林古径、速水御舟らの錚々たる作品群。
パンフレットや半券にもなっている、速水御舟の「昆虫二題 葉蔭魔手・粧蛾舞戯」は、何度見ても素晴らしい。
また、「名樹散椿」だけは写真撮影が許可されており、堪能させていただきました。




恵比寿 2018年

恵比寿の住宅街にて。

未だに昭和的な店舗が健在です。