2021年5月28日金曜日

第25回彩樹会展 彩鳳堂画廊と若手画家の渡邉康太さん

京橋の彩鳳堂画廊で5月24日から開催中の、彩樹会展を観てきました。 彩樹会展は、同画廊が開催している、写実を中心とした若手、中堅、すでにベテランの発表の場となっています。

メンバーの名前を見るだけで、写実絵画ファンには垂涎の展覧会。小尾修、塩谷亮、榎俊幸、加藤良造、稲垣考二さんらのベテランの写実画はさすがの安定感です。



最初に目に飛び込んだ、塩谷さんの作品。コロナを意識しての作品なのでしょうけれど、これは意表を付きました。まさか、そうくるかという感じでしたけれど、塩谷さんらしい優しさに満ちた画面でした。


小尾修さんや榎俊幸さんの作品も、相変わらず素晴らしいです。何度、画廊で目にしてきたことかです。

日本画の加藤良造さんは3点の作品を掲示されていましたが、これもため息の出るような深みのある風景画です。

大沢拓也さんは、他の写実作品とは、ちょっと変わった作風です。写真ではよくわからないと思いますが、現実の作品の持つ物質感、存在感のようなものは特筆ものです。切り取られた世界がオブジェか何かのようです。


こういう感じで、いつも素晴らしい展示会なんですが、行った日は画廊のオーナーと若者が、絵を前に色々と話し込んでいまして、伺ってみると売出し中の画家 渡邉康太さんとのこと。何と彼は美大などの美術教育を経ずに、独自で技術と画風を磨いてきたのだそうです。すごい人もいるものです。

磯江毅、野田弘志さんらを彷彿とさせる緻密にして構成的な画面には圧倒されます。持ち込みしていた絵は鉛筆を主体としたもので、そうすると篠田教夫さんの画風も思い出したりしましたが、渡邉さんには彼なりの世界観がありそうです。これから期待の画家さんであることは間違いないです。自分的には一番ツボにハマりました。(磯江毅さんが自分はとても好きなので)

渡邊さんのインスタグラム(@kota_watanabe_)から一枚貼っておきます。




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