私的なLife Log、ネット上での備忘録、記憶と思考の断片をつなぐ作業として。自分を断捨離したときに最後に残るものは何か。|クラシック音楽|美術・アート|建築|登山|酒| 気になることをランダムに。
2017年5月31日水曜日
2017年5月3日水曜日
熊と踊れ アンデシュ・ルースルンド
わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるで紹介されていたので、Amazon Kindle版で購入、読んでみた。
実話を基にした銀行強盗の犯罪小説。北欧の風景と相まって、重く、暗く、そして救いがない。
北欧では、こんなにも「血」の繋がりが重視され、濃いものなのかと驚いた。暴力の連鎖、兄弟の絆、父親や家族に対する憎しみや葛藤。犯罪に向かうしかない運命、裏切り、意地。犯罪小説でありながら、描かれている人物が生きていて深い。
実は、小説内のどの登場人物にも共感や感情移入できない。それでも、ページをめくるのを止めることはできない。リーダー格である兄の、そうするしかないギリギリの生き様が哀しい。
Amazonレビュウでは長すぎると否定的な書き込みもある。スティーブン・キングに比べればよっぽどマシだ。自分は十分に楽しんだ。もう一度読みたいか、ノン!。あの家族の中には入っていけない。
しかし、あまりにも鮮烈な印象を残した小説ではあった。
[補足説明]
アンデシュ・ルースルンド
スウェーデンの作家。1961年生まれ。ジャーナリストとしての活動を経て、
2004年に作家ベリエ・ヘルストレムとの共著『制裁』でデビュー。
同作で北欧ミステリの最高峰である「ガラスの鍵」賞を受賞したほか、
2009年に発表した第五作『三秒間の死角』で英国推理作家協会(CWA)賞インターナショナル・ダガーを受賞した。
代表作の〈グレーンス警部シリーズ〉は世界累計500万部以上の大ベストセラーとなっている。
ステファン・トゥンベリ
スウェーデンの作家、シナリオライター。1968年生まれ。
2012年に公開されスウェーデンで大ヒットした映画『エージェント・ハミルトン』や、
ヘニング・マンケル原作のTVドラマシリーズの脚本に携わる。
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