昨日も書いたように、2月15日に日経平均株価が30年ぶりに3万円代に乗りました。今日も続伸しているようです。
しかし、30年前とは景色がまるで異なります。あの時は確かに「バブル」と言われるくらいに世の中が「沸いて」いました。「バブル世代」などという言葉も生じたほどの「社会現象」でした。
いま、周りを見渡して「沸いて」いるのはどこでしょう。
コロナ禍をいまだ引きずり、それが抜けたとしても高齢化社会、環境問題、不安定化する国際問題、資本主義社会の限界など先行きは難しい問題が山積みす。足元の景気が良いようにはみえません。企業にしても、テレワークを依然として続けているところも少なくなく、働き方の姿そのものも、大きく変わってしまいました。オフィスが不要かもしれない社会が見えたのに、いまだに都心部ではビル開発が止まることを知りません。
自分には最近、世界が違って見えてきてますので、日経社説にあるように、「コロナ禍の逆風がデジタル化や自動化といった構造変化を加速」「追い風になる企業は高収益」「次の成長企業に期待」「デジタル化や脱酸素化を目指すなかで成長機会をつかんでリード」などと強気にはなりにくいですね。
それでも市場は「国内主要企業の好業績」の割には、まだ低値に取り残されている業種も多く「日本株相場を底上げする」余地はまたまだあると見ている様です。日経新聞による緊急アンケートでも、まだ上がると見ている識者は多そうです。
「成長戦略」ということ、そのものに疑問を感じ、現在の「金融資本主義」に対する疑義がある以上、明るく前向きにとは、もはや思えません。日経としてはこう書かないと収まらないのでしょうけども。
- [社説]30年ぶり株高の果実が家計に及ぶ流れを 2021/2/15 日経新聞
- 日経平均「達成感なき3万円」が生む上昇余地 2021/2/16 日経新聞
- 日経平均3万円、緊急アンケート 「妥当」「バブル」拮抗 2021/2/16 日経新聞
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