米上院議会にてトランプ前大統領の弾劾裁判の審理が始まりました。弾劾は1月6日の連邦議会での暴動、占拠を、トランプ氏が扇動したとするものです。
2月10日、上院はトランプ氏の弾劾裁判について賛成56、反対44の賛成多数で合憲との判断が示されました。共和党50人のうち6名が賛成に回っています。
上院トップのマコネル院内総務は反対の立場でした。そもそも弾劾は現職の大統領に対して適用されるべきもので、前大統領に弾劾を問えるのかということ焦点ですが、民主党は退任後でも裁判の対象になると主張していました。その裏には、根強いトランプ支持を懸念しており、政治生命を抹殺する目的が見え隠れしています。
今後、両陣営の冒頭陳述が行われ、結審するのは来週中とみられています。有罪となるには出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、上院定数100人に対して、両党は議席を50対50で二分しています。共和党から17人の「造反者」が必要で、ハードルは高いとみられています。
2月9日のNewsweek日本版の記事は強烈です。トランプ裁判に対して、今までの弁護士がみな逃げてしまい、新たな弁護士を雇わなくてはならなかったことに触れ、トランプ側からトンデモ反論をして弁護しろと言われれば、弁護する者もいなくなるのは当然とする論調です。そのトンデモ反論を、記事とは逆に「トンデモ度」の高い方から8つ並べ替えてみました。それぞれの内容は記事を参照ください。
- 勝ったと信じているトランプに罪はない
- 真の犠牲者はトランプだ
- 下院による弾劾発議は不当だ
- 下院による訴状の不備
- 最高裁長官の不在
- 言論の自由の範囲内
- 私はやっていない
- 法的根拠がない
不正選挙をふくめて、裁判所に資料を提示したものの、受け付けてもらえずに実質的な審議がされていません。トランプサイドは数々の「証拠」があるとしながらも、自ら明確に反論のスピーチなどをしておらず、トランプ支持者も一部では離反し、一部では諦めるものも出てきています。いまだにトランプ氏を支持する連中は「カルト」とか「陰謀論主義者」扱いされる始末です。
しばらくは、成り行きを見守ります。
トランプ氏弾劾裁判は合憲 米上院採決、共和6人が賛成 2月9日 日経新聞
トランプ氏弾劾裁判、審理開始へ 民主と全面対決 2月9日 日経新聞
トランプ弾劾裁判、弁護団が展開する8つのトンデモ反論 2月9日 Newsweek日本版
トランプ氏2度目の弾劾裁判、知っておくべきポイント-QuickTake 2月9日 Bloomberg
Most Voters Don’t Expect Senate to Convict Trump, Won’t Watch Impeachment Trial 2月9日 Rasmssen Report
0 件のコメント:
コメントを投稿