ルーク・スカイウォーカー三部作の続編
スターウォーズⅣへのオマージュに満ち溢れているので、確かにオールドファンには感涙ものの作品に仕上がっている。
デススターの爆破も含め、最新のSFX技術前作を作り変えたらこうなりますよ、みたいな。
しかし、ストーリーとしては薄く、帝国軍(とはいわなかったが)が何のために攻撃性をあらわにするのかの必然性が全く語られない。
単なる悪の存在としか描けていない。
したがって、単純悪に対するレジスタンス、徹底抗戦、すなわち戦争、という図式しかない。極めて、そう、極めてアメリカ的。
先住民の虐殺シーンも、どちらのものであろうが、戦闘機による爆現シーンも
全ては先進国の悪のパターン。宇宙ものなのに、地獄の黙示録やベトナム戦争ものを想起させるほどの禍々しさ。
こういうことが気になってしまうと、もう無邪気にスターウォーズを賞賛する気にはなれない。
観終わった後も、充実感というものは皆無、空気の抜けた風船のように、その後はカスしか残らないという壮大なムダ映画。
年を取るというのは、こういうことなのか。