iPodがご臨終になった今、こうなったらオレにはNMLがあるワイと開き直り、今日はベリオの《フォークソングズ》(1964)を聴きました。これはベリオが妻で声楽家であるキャシー・バーベリアンのために書いた曲。
ベリオと聞いて怖れるなかれ、林田氏が推薦しているように、この曲集は限りなく美しい。体の奥に、抵抗もなくすーっと入ってきます。伴奏も簡素ながら曲に非常にマッチしています。ところどころに挿入されるフルートの響きが実に素敵。11曲の曲集はイタリアやアルメニアなどの民謡がベースになっているそうです。
1曲目から唖然、2曲目は、言い知れぬ既視感に誘われるかのような優しさに包まれます。3曲目では思わず感涙・・・10曲目の《Lo fiolaire》も素晴らしい・・・。何を唄っているのかは分からねど、です。メゾ・ソプラノのJean StilWellの歌声も聴きやすく、短いので二度ほど続けて聴いてしまいました。
- MVCD1073 ベリオ:民謡集 Jean Stil Well(Ms)、Canadian Chamber Ensemble、Raffi Armenian(Cond)