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2001年11月12日月曜日

Koehlerのエクササイズ

先週Andersenのエチュードをやったと書いたが、やはり時期尚早の感があるため再び封印。Koehlerのエクササイズを取り出してきた。

Koehlerの「Easy」は数年前に終了しているが、やったなどとは恥ずかしくて言えない。そこで再び取り組むこととしたのだが、「Easy」を最初から繰り返すのも芸がない。そこで、「Easy」と「Medium」を同時に練習してみることとした。「Easy」は以前は全くできなかった(=今もできない)音楽性を考えて余裕で吹くことを目指して、「Medium」はステップアップのために多少ムリ目を覚悟でということだ。

再びKoehlerにとりかかるのだから、今回こそはまともに吹けるようになることが目標。レッスンに合わせて曲を仕上げる必要もないので、じっくり取り組むこととした。そこでとった方法は八分音符♪をメトロノーム60のテンポ設定から始めることである。

♪=60というのは本当に遅い。でもこのスピードでもチェックする項目が実に多いことに気付いた。腹筋の支えを取り十分に音を鳴らすこと、特に低音域や高音域で音がかすれないようにすること、このスピードで音が鳴らなかったら終わっている。ブレスは大きく深く余裕をもって取ること。次に、スラーのつながりで別の音が混ざらないように滑らかに吹くこと、音の跳躍をしっかりすること、そしてメカニックな指の動きはできるだけ小さく、キーから指を浮かさないようにすることなどなど・・・

できたと思ったら、メトロノームのひと目盛りずつ上げてゆく。するとあろうことか、♪=80位のスピードでさえ怪しいところが生じるのだ。例えば「Easy」の2番なら5小節目の半音階の下降から三度で上がる分散和音のところ=右手薬指がからむ部分や、「Medium」1番ならば、10小節目のG4が出てくるところや23小節から始まる、オクターブを含む音の跳躍部分など・・・。特に第3オクターブ音域が出てくるととたんにダメだ。気付いてはいたが、こんなにできないとは思っていなかった。そこで、ここが出来ないうちは先に進まないことにした。

メカニックどころか♪=80~104くらいまでのスピードでも(4分音符にしたら60以下のLargoなのにだよ)音が十分に鳴らないことにも気付くの。これでは、Allegroなどのスピードになって音楽になるはずもない。

 しかし今までこういう練習をしていなかったなあ。考えてみれば、T&GのEJ1、2だって私の限界のスピードは4分音符120そこそこだ、それにしたって怪しい指は数多く音にならない部分も多い、ブレスがめちゃめちゃだから連続して吹けないのだ。こんな基本の音形でさえAllegro指定で吹けなければ楽曲や練習曲をこれ以上のスピードで吹けるわけがない。

こういう亀のようなスピードの練習を数日続けてみたが、ふとした拍子にヒョイと音が出るときがある。急に余裕を感じるときがある。急がば回れの確実な練習法なのかもしれないと思ったのであった。さてさて、いつまで続きますかねえ?

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