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2003年4月3日木曜日

ゲルギエフのプロコフィエフ「アレクサンドル・ネフスキー」


Scythian Suite, op.20
Alexander Nevsky, op.78

 指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
 演奏:キーロフ歌劇場管弦楽団
 PHILIPS 473 600-2(輸入盤)

ゲルギエフの待ち待った新譜だ(発売が1ヶ月ほど延期された)。収録はプロコフィエフの「スキタイ組曲」(アラーとロリー)そしてカンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」だ。演奏はキーロフ歌劇場管弦楽団と合唱団、アレクサンドル・ネフスキーはモスクワでのライブ録音である。

例によってゲルギエフ節全開、合唱は絶叫しているし、オケの迫力も凄い、最大限の音響で鳴らしまくろう、みたいなキャッチで売っている。特に後者はエイゼンシュタインの同名の映画音楽として作曲されたものをカンタータに作りなおしたもので、戦争をテーマとした音楽だ。

私はゲルギエフの振る音楽のレビュを書こうとすると、それが戦争をテーマとしたものでなくても、つい戦闘シーンが思い浮かんでしまうことを禁じることができないでいた。そういう点がゲルギエフのアグレッシブさを象徴していると思うのだが、今回はまさに「戦争」そのものを扱ったもので、まさにゲルギエフの真骨頂というべきだろう。

プロコフィエフの音楽ではあるが、カンタータはともすると「カルミナ・ブラーナ」のようにバーバリアンに聴こえる。話題の「The battle on the ice」のテーマが耳について離れない。

しかしながら、私はこの曲が良く分からない。音響的に凄いのは分かった。でも輸入盤で買ってしまったので、対訳を辞書片手に読まなくてはならない。