2004年9月5日日曜日

カラオケ付き

今の部署に変わってから、客接待という業務から解放されたため、ネオンの世界に近づくこともなかったのだが、今週はひょんなことからホステス+カラオケ付きの店に行くこととなってしまった。


私はそもそもホステス+カラオケ付が苦手である。店のホステスさんたちの「さあ、歌って!盛り上がりましょう」みたいな、ドンチャン騒ぎの強要も、うざったいばかり。阿呆のように朝まで歌い飲みまくった経験もなくはないが、付き合いの範囲内のことであり、好んでやりたいとは思わない。



以前、白洲正子の本を読んでいたら、銀座遊びを経験している一文があった。それはもう、大そうにドンチャン騒ぎの大豪遊なのである。今日は、チャン・イーモウ監督の映画「Lovers」で金城武演じる官吏の、あまりに見事な遊郭での遊びっぷりを観ても思ったのだが、クラブのバカ騒ぎというのは、遊郭での女遊びの一変形なのかと考えたりもする。そういえば遊郭「牡丹坊」の女将が、いかにもママさん風の顔付きでうなってしまったが。


二次会におけるホステス+カラオケ付というのは、日本サラリーマンの「接待」シーンにおける定番のひとつであろう。私など、ゆっくりと食事をするだけで十分だと思うのだが、勢づいた方々は止まらない。「二次会でのうちとけた雰囲気の中で、やっと本音が出る」という傾向もあるため、どうしてもこういう風潮は消えない。あるいは(会社の金で)かつての遊郭の夢を見たいという残滓がくすぶっているのだろうか。


真の遊び人は、会社の金も使っているが自分の金もかなり投資しているのが普通である。手前の金を使って遊ぶ分には、いたって結構なことである。もっとも、どちらにしても私には縁遠い世界であることに変わりない。こんなことを真面目に書くと、野暮と言われるだけなのではあるが。

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