2006年2月12日日曜日

表参道ヒルズオープン

本日オープンした表参道ヒルズに行って来た。行ってびっくりした。地下鉄表参道駅からヒルズまでは、まるで初詣の境内か勘三郎襲名披露時の歌舞伎座前のような混雑状態。建物の前には行列と歩行者がひしめきあっていてもうグチャグチャ、なんと入場制限しているらしい。田んぼの真ん中にできたイオンのオープン日ぢゃあるまいに・・・基本的にイナカモンの小生には意外な光景。

「あほくさ」と思い、早々に列と混雑を離れ閑静な裏通りに逃げ込み、さてもう一度前景でも観て帰るかと思ったら、うまい具合に入場を許された集団に「いつの間にか」取り込まれてしまい「揉まれるるように」施設内へ押し込まれる、ラッキー!

で、施設内の混雑ときたら、これまた凄まじいの一語につき、狭い建物の中にこんなに人が居るのを私は始めて見た!というくらい。建物の空調能力からは完全に想定外の客数なのか空気がモワっと熱い。

安藤氏自慢の話題の大階段も、スタッフやらマスコミの取材者やら老若男女入り乱れている。天空からは奇妙で安っぽい環境音楽が流れ、館内放送は「本日はご来店いただき誠にありがとうございます・・・」とデパート化している。テナント店舗は通路の混雑とは対照的に、客足の多い店、全く少ない店など明暗がありそう。

通路を歩く人々の表情は、どこかで見たことあるなと思ったら、物的豊かさが生活の豊かさに直結していると信じられていた頃(あるいは最近の中国のそれ)の人々の顔に共通した上気した表情。イベントフロアではベンツBクラス特別優待展示会が催されてることが、表参道ヒルズのターゲットを語っているか?

吹抜け周りの緩やかに傾斜した通路は、グルグル歩いているだけで下階から上まで階段を使わずにたどり着ける仕組み。しかし、通路が傾斜しているものだから通路に面して配された店内との間には必ず段差があり、バリアフリーは実現されていない。車椅子での来店は困難であるし、健常者であっても余所見していると結構けつまづく。若い女性ふたり連れが混雑に辟易しながら「年寄りや子供は来るなよ」と吐き捨てるように言ってたが、そのような施設ということか。

表参道からの建物の景色も激変したが、その外観は「安藤さん、何てことしてくれたんだ」という気持ちがわかないでもない。この建物が愛着をもって迎えられるかは、これからの評価を待ちたい。