人類がある日忽然と消えた後、地球はどのようになっていくか、ということを延々と書いた本。
世は廃墟ブームもあり、人がいなくなって荒廃した世界に、妙に惹かれるというのは、どういう心境なのだろう。
人類が途絶えることによって、環境破壊が止まり、人間が作ったものが徐々に植物や、風雨の侵食によって崩壊していく様を想像するのは、ワクワクするような感覚を覚える。
人類の文明が地球にとって害悪なのではないか、という罪悪感を多少でも感じる人は、人間のいなくなった世界に、なんらかの贖罪や免罪の意識を持つのかもしれない。
あるいは、単純に朽ちていくものに対する美学か。
もっとも、ワクワクするのは、読み始めて最初くらいで、全体にあまり面白いと思える本ではなかった。着想は良かったのだけど、なんか惜しい。
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