どの報道を見ても、トランプが有利と書いているメディアはありません。しかし4年前の2016年の大逆転は誰もが覚えており、今回も最後まで波乱含みであろうと考えています。The Economistは現段階でバイデン氏の勝つ確率は92%としています。
16年前の大逆転は、いわゆる浮動票が直前にトランプ支持に流れましたが、今回はそういう懸念も少ないと指摘しています。郵便投票、期日前投票の多さ、そしてその出口調査?の結果からもバイデン有利とみています。それでも、「予期せぬことが投票日に起きることを懸念」しています。
日経新聞 The Economist 10月27日 米大統領選 残された地雷
日経新聞 10月28日 米大統領選、期日前投票が過去最多 6900万人
余程に大手メディアはトランプ再選して欲しくないようです。NewYork Postのバイデンの息子のハードディスクの内容漏洩による疑惑も、いちタブロイド紙のスクープ程度の扱いで大手メディはガン無視状況です。バイデンの高齢や健康やアルツハイマー懸念に関しても、積極的な否定材料にはなっていません。トランプ大統領のコロナ軽視、経済対策に関する出遅れに対して不満を持つ層も多くいます。民主党支持というよりは、トランプ政権反対というのが米国民の本音でしょうか。
陰謀論的にはバイデン共和党は中共に支配されてしまっている、Q支持者はトランプこそ現状を救うと見ており、彼らの動きや発言をSNS上から排除しようとする動きも盛んです。
大統領選挙は11月3日ですが、郵便投票の集計結果がすぐには出ないため、勝者はすぐには決まらず、たとえ、民主党が奪還したとしても、トランプ大統領が選挙の違法性を主張して、最終的には選挙結果が連邦最高裁までもつれこむのではないかと予想しているものもいます、選挙後の混乱は必至であろうと。
最高裁判事の欠員をトランプ氏が保守派バレット氏を指名し、10月26日の米上院で承認を得ようとしています。バレット氏が承認されれば、保守派6人対リベラル派3人の構成で、大統領選の決着に有利になります。
REUTERS 10月23日 コラム:双方の勝利宣言はあるか、訴訟視野の米大統領選と市場の波乱
市場はバイデン有利に傾いていますが、今後どのように進展するかは見えません。別の要因からの波乱もなくはないかもしれません。そういう混乱の中で、2020年の冬を迎え2020年のコロナの年は閉じることとなるのでしょうか。
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