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2002年10月19日土曜日

18日から臨時国会がはじまったが、産経新聞と読売新聞は、またぞろ個人情報保護法案と有事法案の成立に向けた論調を張り始めた(10月17日 両新聞社説)。同日の新聞では、イラクでフセインが100%の得票率で再選されたことも報道していた。23年間も大統領の地位にあるということそのものが異常で作為的と感じる。反米感情の高まりも後押ししているのだろうか。

米国は相変わらずイラクへの強行姿勢を崩さない。素行不良な生徒に「おまえは素行が悪いし問題を起こしやすい。ちょっと目を離すとアブナイ行動を取るから、ポケットに隠しているものを全部出しなさい」と、後ろ手にバットを握って迫る暴力教師のような感がある。10月17日付けのNewYork Times誌 と WashingtonPost誌(電子版)は、ともに「Bush Signs Iraq Resolution」(米大統領、イラク武力行使容認決議案に署名)が一面トップに掲載されていた。

ブッシュ大統領は、以下のように語っている。

Our desire is to help Iraqi citizens to find the blessings of liberty within their own culture and their own traditions, The gifted people of Iraq will flourish if and when oppression is lifted. When Iraq has a government committed to the freedom and well-being of its people, America, along with many other nations, will share a responsibility to help Iraq reform and prosper. And we will meet our responsibilities. That's our pledge to the Iraqi people.

イラクの国民、フセインに投票した人も しなかった人も、実際はどう考えているのか。

これは、北朝鮮についても同様だ。拉致被害者が思ったほど悲惨な日常生活(衣食住に関して)を送っていてはいなかったと知り、ほっとした人は多いだろう。しかし、実際の北朝鮮の実態はどうなんだろう。「親愛なる金正日総書記・・・」というフレーズを言わないと政治犯、実際の姿が見えてこない。

両方とも悪の枢軸・・・我々が見ているのは、地球から見える月面だけではないのだろうか。

てなことを考えていたら、10月18日の北朝鮮の爆弾発言だ。「N. Korea admits nuclear program」という見出しがアメリカの新聞(電子版)に踊っていたので驚いた。小泉首相が日朝国交正常化交渉を月末に控えたこの時期にである。18日のNHKニュースではトップ扱いでこの話題を報じていた。22時のニュースに出演していた解説員は「北朝鮮の瀬戸際外交という従来の考え方と、大いなる譲歩の第一歩という両極端の考え方がある」と述べていた。

10月19日の、日経、朝日、読売、毎日、産経の各誌社説(電子版)は、こぞって北朝鮮の「瀬戸際外交」を非難している。国際的にも非難されるべきだと。

ブッシュはイラクとは温度差があるものの、北朝鮮に対して強行姿勢(外交的手段)を講じることを強調している。と思っていたら、18日のNewYorkTimes誌(電子版)には「U.S. Says Pakistan Gave Technology to North Korea」としてパキスタンが北朝鮮に核開発の設備を供与しているという記事が踊っているではないか。

私には、この複雑な国際情勢を読み解く力がない。一体どうなるんだろう(@_@;;;

◇◇◇◇

このごろ海外の新聞(電子版)をヒマなときにウォッチしている。英語は不得手なので見出しとリードくらいしか読まないのだが、日本の新聞しか見ていないと気づかないことが書かれていて興味深い。

もっとも、9.11テロ以来、NewYork Times誌 や WashingtonPost誌の論調が変化したと指摘する人もいる。あからさまなブッシュ批判が影を潜めてきたというのだ。そういう点では、英語が得手ならイギリスの新聞(Guardianなど)やアジアの新聞(Asia Timesなど)も参照する必要があるんだろう 、実際はそこまでは目も時間も回らないが。

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