2021年 第18回ショパン国際ピアノコンクールの覇者、ブルース・リウさんのコンクールでのライブ録音を聴いてみました。
今回のコンクールはYouTubeで生配信されました。また、コンクール後の11月8日にはNHK交響楽団との共演、11月11日には東京オペラシティにてリサイタルを開かれたようです。ブルース・リウさんは1997年のパリ生、モントリオール育ちの中国系カナダ人、フランス語、中国語、英語に堪能な今年24歳。
「ぶらあぼ」などに、リサイタル前に東京で行われたインタビュー記事がありました。これによると、「コンクールを受けようと思ったのはごく最近のこと」で、それまでは「ショパン以外の作品ばかり弾いて」いたそうです。とはいえ、2020年開催の予定が1年延期になりましたから、モチベーションを保ちながら十分な準備期間を取っていた様子。
僕のモットーは、常に新しいアイディアを演奏に盛り込み、先ほどの繰り返しですが、新鮮さを備えたみずみずしい演奏をすることです。楽譜と対峙する際には常にインスピレーションを大切に、クリエイティブな演奏を心がけたい。いつも同じ演奏をするのではなく、即興性やそのときに感じたものを率直に表現したいのです。
というだけあって、若く刺激的で勢いがあり素晴らしい演奏に仕上がっています。ライブ録音ですから、聴衆の拍手やブラボーの声から演奏に対する讃辞と熱狂を感じることができます。
つねに新しく、創造性に満ちたものを生みだしていきたい。まずは、世界の聴衆に僕がショパン・コンクールの優勝者であることを忘れて欲しい
という発言も頼もしいものです。自分としても、彼の演奏は好ましく感じます。「今後はラヴェルやラモーなどのフランス作品も視野に入れています」「チェンバロを演奏する場合は中途半端な演奏ではなく、本格的にしっかり勉強したい」というように、色々な作品を聴いていきたいですね。チェンバロも弾いてくれると楽しみです。
- アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22
- マズルカ 嬰ト短調 作品33の1(第22番)
- マズルカ ニ長調 作品33の2(第23番)
- マズルカ ハ長調 作品33の3(第24番)
- マズルカ ロ短調 作品33の4(第25番)
- 練習曲 嬰ハ短調 作品10の4(第4番)
- 練習曲 イ短調 作品25の4(第16番)
- 夜想曲 嬰ハ短調 作品27の1(第7番)
- ワルツ 変イ長調 作品42(第5番)
- スケルツォ 第4番 ホ長調 作品54
- モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の「お手をどうぞ」による変奏曲 作品2
(参考)
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